物流のべからず集

契約見直しを怠るべからず

 契約方式は固定化すべきものではない。事業の内部・外部に渡る環境変化に応じて、常に契約方式を最適化する努力を払う必要がある。

ねらい:契約とコスト・雇用形態最適化
キーワード:収支向上、コスト最適化

契約方式は常に変化させるべきものである

 荷主企業が物流事業者と契約する場合は、最初に契約の形態をだいたい決めて、後はそれを踏襲していくのが一般的です。契約の見直しとは「契約単価の見直しのこと」を指している会社も少なくないと思います。
 しかし、物流業・倉庫業を取り巻く環境変化はスピードを増し、扱う製品や財も多様化の一途を辿っています。たとえば10年前から基本的な契約の形態を変えていないとして、10年の間にどの程度扱い商品が変化しているか見てみると、その変化の大きさに驚く企業は少なくないと思います。ビジネスや商品構成が変化しているのに、契約形態が昔のまま...というのは、問題の温床となってしまいます。外部・内部の環境変化に応じ、契約体制を都度見直し、最適化することを怠ってはいけません。

契約方式とその特性を知る

 契約は「固定契約」と「変動契約」に大きく分けられます。それぞれの特徴を知って、最適な契約方式を状況に応じて設定することが肝要です。

■固定契約

 倉庫であれば場所全体でいくら、運送の場合は1車1ヵ月でいくら、庫内作業の場合は1人1日(ひと月)いくらといった、物量変動に関わらずある程度固定した状態で行なう契約方式を指します。
 熟練した作業者を確保しやすい・場所や人を自由に使える・いざというときに対応できるといったメリットがある一方で、支払側にとっては物量が減ってもコストが変わらない・状況に応じたコスト管理ができないといったデメリットがあります。どちらかというと、荷主側の管理能力が問われる契約方式です。

■変動契約

 1個いくら・1時間いくら・ひと坪いくらといった契約方式です。倉庫保管の場合、期間制(二期制・三期制)などもこの方式に入ります。荷主にとっては動いた物量分だけ支払えばよく、コストを変動費化できます。逆に受け手の事業者は、変動に応じたコスト管理を行わなければなりません。受け手の管理能力が問われる契約方式です。

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(文責:広瀬卓也 チーフ・コンサルタント)