積載率だけにこだわるべからず
物流のべからず集
輸配送の効率化を考えるうえで、積載率の向上は重要なポイントである。しかし、積載率の向上だけに注力するのはNGである。前後工程への影響度合いも考慮すべきである。
ねらい:トータルコストの削減
キーワード:積載効率、作業効率
輸配送コスト削減の有効手段として積載率の向上があげられますが、“効果的な”積載率の向上ができていないケースがしばしば見受けられます。
積載率 = 実積載量(実際に積んだ量) ÷ 積載可能量(積むことができる最大量)
どれだけムダなスペースがないい状態で運べたか? の基本的な管理指標です。100%に近ければ近いほど“ムダなく運べた”と言えます。
トラックを例にとると、トラック1台(回)当たりに運べる量を増やすことで、必要台数または輸配送回数を減らすことができます。
代表的なアイデアは、以下のとおりです。
・積載量(積荷)を増やす
・可能な限り包装・梱包サイズを小さくする
・梱包様式を標準化(集約)する
・段積み可能な包装・梱包の設計をする など
しかし、一心不乱に積載率を上げることに注力し、高い積載率を維持できたにも関わらず前後工程から喜ばれないこともあるようです。
高積載率による弊害として、
・荷物を集めるのに苦労する
・荷積み、荷卸しに時間がかかる
・どこに荷物を積んだのかわかりにくいため、荷探しに時間がかかる
・奥にあるものを先に取り出そうとすると無駄な積卸が発生する
などがあるからです。
単純な積載率の向上をねらうのではなく、これらの課題を意識して前後工程とのトレードオフを見据えた全体最適(効率)視点で積載率の向上を目指しましょう。
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