物流のべからず集

基準を設定せずに保管を行うべからず

 保管の基準は多くの企業で明確に設定されていない。「原単位当たり保管収支」という考えのもと、保管基準を見える形で設定することが重要である。

ねらい:保管収支の向上
キーワード:保管収支・保管基準

目標や基準なしに倉庫にものを置いていないか?

 倉庫保管は、運送や荷役(入出庫作業)に比べると、やや効率が見えにくい分野です。運送のように毎日車両台数やタコメーターをチェックしたり、荷役作業のように生産性を記録・管理したりする行為は、倉庫保管ではあまり見られません。保管=静的なイメージがあるからでしょうか。
 ですが、倉庫保管は物流事業者にとって重要な収益源であると同時に、荷主にとっても「自社の在庫をきちんと確保してくれているか」という観点では事業を支える存在です。管理方法や管理基準がはっきりしていない事業者に保管を任せると、コスト高騰のみならず、数量違いや劣化・破損などさまざまな不具合を引き起こす可能性があります。
 まず、何を基準として倉庫保管を行うか、基準に対して良い環類をいかに判断するか----ここをしっかりと確立しなければなりません。

保管の基準を設定するときの視点

 原則として保管効率とは、空間をムダなく使うことです。
 これを倉庫部門・事業者の収支という観点から見た場合「支払コストに見合った保管料収入を得ることができているか」がもっとも重要な視点になります。すき間なくものが詰まっているように見える倉庫でも、(地代が高いなどの理由で)倉庫収支が赤字になっていたら、受け手の物流事業者にはメリットがありません。ひいては荷主企業にも、品質悪化などの形で悪影響を及ぼしかねません。
 ですので、保管の基準は第一に「原単位(坪当たり・ケース当たり)収支」が必要です。荷主の立場としては、市況相場に見合った支払をしているかどうかが、1つの判断基準となるでしょう。
 原単位収支をもとに、さまざまな効率改善を図ります。

・平面・高さ・空間ロスを発生させていないか?
・収入と支出単価がかけ離れていないか?
・商材の回転率や単価に応じた保管方式・保管立地が選択されているか?

 以上のような視点で見直してください。

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(文責:広瀬卓也 チーフ・コンサルタント)