物資の流通の効率化に関する法律に向けて
「誰にも理解されない、現場との板挟み」物流担当者が抱えるその孤独が、法改正対応の最大の足かせとなっています。
物資の流通の効率化に関する法律(以下、改正物流効率化法)が求める「中長期計画の策定」や「積載効率の向上」は、物流部門だけの努力では決して達成できません。営業部門の商習慣の見直しや、製造部門の出荷調整など、全社的な協力が不可欠です。しかし、社内での物流の優先順位は依然として低く、担当者は法対応の波に一人で立ち向かう「孤独感」の中にいます。
特定荷主としての報告義務やCLOの選任義務は、国が「物流を現場任せにするな」と警告している証です。行政処分という法的リスクを回避し、一過性で終わらない物流改革を実現するためには、まず担当者の孤立を解消し、組織全体で「自分たちの問題」として捉え直すことから始めなければなりません。
課題
- 特定荷主判断の遅延リスク: 自社が「特定荷主(年9万トン以上)」に該当するか判断できず、法対応の遅れが懸念される
- 物流統括管理者(CLO)の不在: 法的に義務化される役員クラスの選任や、全社的な物流管理体制の構築ができていない
- 荷待ち・荷役時間の把握不足: 定期報告で必要な実態把握(計測)や削減策の立案ができていない
- 中長期計画・定期報告の策定:報告義務に対し、どのような目標設定や改善措置を記載すべきか分からない
- 積載効率向上のハードル:自社単独では取引先との調整や運用ルールの変更が難しい
- 行政指導への懸念: 判断基準の遵守が不十分な場合に受ける可能性がある、勧告・公表・命令などの法的リスクを回避したい
対象の業種 、部門、領域、職種
- 全業種の荷主企業(製造業、卸売業、小売業)
- 物流部門
- SCM部門
- 法務・コンプライアンス部門
- 経営企画部門
JMACの物流効率化法対応コンサルティングの特徴
改正物流効率化法への対応は、単なる法規チェックではなく、物流実態の正確な数値化と経営レベルの体制整備が求められます。JMACは官公庁(経産省・国交省)の物流政策に関する調査事業も受託しており、最新の判断基準に準拠した支援が可能です。
1. 官公庁の政策に携わる委託事業を進める「信頼性」
JMACは、経済産業省や国土交通省の物流政策に関する調査事業・ガイドライン策定を受託しています 。最新かつ正確な判断基準に準拠し、行政指導や立入検査にも揺るがない、リスクのない体制構築を保証します 。
2. 物流担当者を孤独にさせない「全社巻き込み力」
私たちのコンサルティングは、物流部門だけで完結させません 。物流課題を営業や製造のKPIと接続し、部門間の利害調整を「経営判断」として決着させる全社横断の推進体制(CLO組織)を構築します 。担当者の孤独な戦いを、組織的な共創へと変えるのがJMACの強みです 。
物流効率化法対応コンサルティングの進め方
JMACは、以下に示す5つのステップで物流効率化法対応をご支援します。御社の物流効率化法対応状況にあわせてプランニングが可能です。
| 1.重量算定 |
特定荷主の該非判定の基礎となる。全社の貨物輸送重量を把握する |
- 全社の貨物輸送重量を正確に把握するための算定ロジックを構築
- サプライチェーン構造に基づき、運送契約主体(第一種・第二種)を整理
- 年間取扱量9万トン以上の「特定荷主」への該当性を判定
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| 2.CLO(物流統括管理者)設置・推進組織 |
物流改革を全社横断で推進するため、物流統括責任者(CLO)を任命し、実効性のある組織体制を構築する |
- 法的に義務化される役員クラスのCLO選任と、その権限・役割を定義
- 全社横断で物流改革を推進するための組織(全社委員会・分科会等)を設計
- 部門間で利益相反が起きやすい物流課題を解決するための意思決定フローを構築
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| 3.荷待ち・荷役時間把握 |
ドライバーの不可となっている荷待ち・荷役時間を定量的に測定し、改善のボトルネックを特定する |
- 荷主の「荷待ち・荷役時間」の現状計測
- 主要拠点における待機・作業時間のボトルネック特定と原因分析
- バース予約システムの導入や受付フロー見直しによる待機削減策の立案 等
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| 4.積載効率把握 |
輸送の生産性を測る重量指標を可視化し、データに基づいた改善対象を絞り込む |
- 自社の積載率・実車率を算定
- 輸送ロットの変更、共同配送、パレット化(一貫パレチゼーション)などの改善策を検討
- 荷受側(顧客)との協力体制を構築するための物流条件見直し交渉検討
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| 5.中長期計画・定期報告 |
測定したデータに基づき、国の判断基準に沿った実効性のある改善計画を策定し、報告義務を果たす |
- 「中長期計画」の目標値および具体的措置のドラフト作成
- 毎年提出する「定期報告」に必要なデータの集計フローと管理指標(KPI)の設定
- 行政からの報告徴収や立入検査に備えた、継続的なモニタリング体制の構築
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改正物流効率化法の主要テーマに関連する支援実績(直近5年間)
積載効率の向上
- 建設業・製造業: 機械部品卸3社による共同配送推進支援(同一エリアへの配送効率化)
- 農機メーカー: 全社的SCM改革支援(調達ミルクランによる効率化)
- 建材メーカー: 配送データ集約によるミルクラン方式・トレーラー配送の強化
- 化学メーカー: 顧客への納入まとめ依頼による配送実績分析およびロットまとめ 他
荷待ち・荷役時間の短縮
- 製菓業: パレット輸送への転換(手積み解消による一貫パレチゼーションの実現)
- 住宅建材: バース予約システム導入による荷待ち時間の削減支援
- 物流専業者: 通販センター等の業務標準化・生産性向上支援
- 家電系製造業: 物流拠点DX化診断および倉庫業務ソリューションの事業化支援 他
実効性の確保・DX
- アパレル・日用品: 物流情報標準ガイドラインに準拠したデータ連携基盤の構築
- 総合商社・製造業: ロジスティクス基本構想の立案および拠点ネットワークの再構築 他
官公庁関連
- 経済産業省:「物流効率化法パンフレット」作成、ガイドライン策定支援
- 国土交通省:中小物流事業者の労働生産性向上事業費補助金
(共同輸配送や帰り荷確保等のための物流データ連携促進支援事業)
- 国土交通省:デジタル技術を活用した荷主・物流事業者の行動変容促進事業費補助金
- 国土交通省:物流効率化等推進事業費補助金
- (中小物流事業者の労働生産性向上事業(テールゲートリフター等導入等支援))
事例
業 界: 消費財メーカー
会社プロフィール: 国内外に複数の製造・物流拠点を持つメーカー。年間取扱重量が9万トンを大きく超える特定荷主候補。
テーマ: 改正法に基づく物流管理体制の構築と、荷待ち1時間以内の達成支援
背景: 2024年問題への対応と併せ、改正法への適合が急務となった。特に、多頻度小口配送による積載率低下と、拠点の荷待ち時間の長大化が課題であった。
取り組み内容:
- 全社重量算定ルールの確立: バラバラだった拠点ごとの重量計算を統一し、CLOへの報告ラインを整備。
- 荷待ち・荷役実態の徹底計測: 全国の主要10拠点にて実測調査を実施。荷待ちが常態化している拠点を特定し、受付・積込ルールの標準化を指導。
- 中長期計画の策定: パレット化率の向上と、配送便の集約による積載効率向上を盛り込んだ3カ年計画を策定。
- 行政報告体制の構築: 毎年の定期報告を自動集計するための管理指標(KPI)を整理し、モニタリング体制を構築。