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【031見込み生産:生産計画】 計算の正しさだけで部品の必要量を発注するべからず

  • 生産管理のべからず集

発注数量を決定する要素は、計画作成後の所要量展開後の数値だけではない。

ねらい:欠品・過剰在庫
キーワード:計画先行度、バケット

部品の所要量だけで発注数量を決めてはいけない

 所要量計算が正しいとしても、生産計画(予測)がすべて当たるとは限らないので、生産計画どおり部品を手配しても、最終的に現実のお客様要求を満足しないこともある。その結果、仕掛りや在庫を抱えてしまうことがしばしば発生している。

所要量計算の結果に先行度とバケットを考慮すること

 所要量計算をする時に定義しなければならないのは、計画先行度(どこまで先の期間を計算するのか、どの単位で生産するか)のバケット(月括り、週括り、日単位、号機)である。
 先行度は、通常は原材料調達期間を考慮した計画先行度となる。ただし、調達期間があまりにも長い場合(見込み・継続生産なら3ヵ月程度、個別生産なら6ヵ月を越えるような場合)は、原材料や長納期部品の調達を別途計画することになる。
 バケットとは、月単位に生産計画を立てるのか、週単位、日単位、号機単位かを意味し、生産計画が月単位なら、所要量計算も月間所要量となる。

 所要量計算の課題
 所要量計算の課題は次の3つである。
①生産計画が振れれば、同じ期間でも所要量が計画の都度変わること
②部品構成表の正確性の問題(図面変更とその情報変更時期、適用時期)で、違う部品を計画してしまうこと
③仕様の欠品防止・安全在庫という名の過剰在庫の発生
 これらは、所要量計算をすれば必ず付いてまわる課題であり、生産計画をお客様要求に合せるにはどうしたらよいか、部品構成表の正確性の維持、最終仕様(品番)と大分類(品種)、中分類(品目)の予測の整合性について対策を立てなければならない。

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