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【005生産管理概論】 生産管理の位置づけ

コラム

2015.07.27

生産管理のべからず集

生産管理は工場長の役割だが、実際は生産管理部門が代行している。その業務内容と位置づけにより、顧客満足度向上と部門効率のどちらを重視しているかがわかる。

利益が黒字でも倒産することがある?

 これまでの日本的経営においては、利益が出ているかだけを重視して経営が行われてきた。そのため財務諸表においては、BS(貸借対照表)/PL(損益計算書)が作成され、とくにPLにおける対象期間の利益が出ているかがポイントとなっていた。

 しかし、実際の経営においては、「資金繰り」という要素もまた、重要なファクターと言える。利益は出ていても、販売した代金が回収できていない状態で、借りていた資金を返済しなければならないといった状況になると、債務不履行による倒産(いわゆる黒字倒産)といった事態に陥ってしまうのは、「資金繰り」の管理ができていないためだ。

キャッシュフロー計算書を活用して「資金繰り」の管理を

 「資金繰り」の管理をするには、「お金の流れ(=キャッシュフロー)」を捉える必要がある。日本においても、バブル崩壊後、先ほどの黒字倒産をする企業が増えたため、2000年に、ある期間のキャッシュの増減を表す「キャッシュフロー計算書」の作成が上場企業に義務付けられた。

 キャッシュフロー計算書は、図表に示すようなBS/PLの項目を用いた方法で計算が可能なので、自社の「資金繰り」に問題がないかを確かめるようにしよう。

 なお、キャッシュフローの改善をするには、計算する各項目にあるように、

  • 利益を上げることはもちろん、資産として眠っている在庫や設備などの固定資産を減らすこと
  • 将来に向けた投資金額を調整すること
  • 銀行からの借り入れなど財務的なアプローチをすること

が考えられる。

キャッシュフロー計算書

※本稿は書籍『生産管理のべからず89』(JMAC著)をWEB用に再編集したものです

茂木 龍哉

SX&パブリック事業本部
シニア・コンサルタント

生産、物流機能領域を中心に、サプライチェーンマネジメントの視点から、在庫適正化、生産管理システム導入、コストダウン等のコンサルティングを行う。また、製造業の人材育成にも積極的に取り組んでおり、自律的継続的改善ができる職場づくりなど、サステナブルなものづくりの在り方についての研究・実践を行っている。

共著に『物流改善ケーススタディ65——コストダウン、作業効率を徹底追求——』『続・物流改善ケーススタディ65——コストダウン、作業効率を徹底追求——』(いずれも日刊工業新聞社)、『図解 ビジネス実務辞典 生産管理』(JMAM)、『生産管理のべからず89』(JMAC)

武田 啓史

シンクロノス・イノベーションユニット
シニア・コンサルタント

生産管理およびSCMに関するコンサルティングを実施。クライアントの事業の特性を把握した上で、その会社に合ったサプライチェーンの目指す姿を描き、課題解決をしていく支援を行う。工場全体をリニューアルする新工場建設のプロジェクトや、農業分野領域でも活躍。

沼田 千佳子

dXコンサルティング事業本部
チーフ・コンサルタント

SCM改革、在庫適正化のテーマを得意としている。生産・物流現場における改善等、現場に根付いた活動を推進し、会社の収益改善と人材育成を両輪で進めて成果を出すことも注力してきた。生産管理システム構築時の課題整理から業務改革シナリオ策定、導入効果の高いシステム運用へ向けた支援も行っている。

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