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【002生産管理概論】 生産管理の目的

コラム

2015.07.27

生産管理のべからず集

生産管理の目的は、お客さまの満足が得られるように、経営理念や方針に従って日々の生産活動を効率的に行うよう管理することで、経営目的とその目標を実現することである。

生産管理の要件

 経営目的を「今の事業で利益を上げ、明日も継続して事業を営むこと(事業継続の原則)」と考えた場合、一番重要なことは、お客さまに満足していただき、その対価としてお金を払ってもらうことである。
 利益を上げるには、お客さまに満足していただくことと、その対価としてお金を払ってもらうことが必要となる。
 利益の目標額は、お客さまの満足度に比例して設定されることになるが、満足度が高ければ継続してお客さまに買っていただけるであろうし、売上代金の回収もスムーズにいくに違いない。

 お客さまに満足していただくには、品質の安定(Q)、納期の遵守(D)、妥当な価格(C)の3つの条件を最低限満たす必要がある。
 つまり、生産管理の目的は経営目的の実現の前にQ・C・Dの向上を通してお客様の満足度を高めることである。
 生産管理は、日程・時間軸を基軸に計画し統制するものである。日程を決める計画条件として、Q・C・Dの水準を設定し、それが守られるように統制する。その理由は、Q・C・Dは別々に決まるものではなく、「作業するその一瞬に同時に決まる」からである。

顧客要求を満足させるための5つの要件

 上記の顧客要求を満足するための生産管理の要件は、以下の5点である。

  1. 操業度の維持・向上を図り、「損益分岐点」を引き下げること
  2. 生産期間の短縮を図り、「納期競争力」を高めること
  3. 仕掛り・在庫の削減を図り、「棚卸し資産回転率」を高めること
  4. 生産性の向上を図り、「コスト競争力」を高めること
  5. 設計品質、製造品質の水準とバラツキの管理を図り、「品質水準」を高めること

 下の図の中に、5つ目の要件として「品質水準の維持・向上」をあえて入れなかったのは、使用品質が悪ければ市場競争に参加できない、つまり、その資格がないからである。使用品質を満足するように、設計品質、製造品質の水準とバラツキを管理することは、当然のことといえる。

生産管理の目的とその要件

※本稿は書籍『生産管理のべからず89』(JMAC著)をWEB用に再編集したものです。

茂木 龍哉

SX&パブリック事業本部
シニア・コンサルタント

生産、物流機能領域を中心に、サプライチェーンマネジメントの視点から、在庫適正化、生産管理システム導入、コストダウン等のコンサルティングを行う。また、製造業の人材育成にも積極的に取り組んでおり、自律的継続的改善ができる職場づくりなど、サステナブルなものづくりの在り方についての研究・実践を行っている。

共著に『物流改善ケーススタディ65——コストダウン、作業効率を徹底追求——』『続・物流改善ケーススタディ65——コストダウン、作業効率を徹底追求——』(いずれも日刊工業新聞社)、『図解 ビジネス実務辞典 生産管理』(JMAM)、『生産管理のべからず89』(JMAC)

武田 啓史

シンクロノス・イノベーションユニット
シニア・コンサルタント

生産管理およびSCMに関するコンサルティングを実施。クライアントの事業の特性を把握した上で、その会社に合ったサプライチェーンの目指す姿を描き、課題解決をしていく支援を行う。工場全体をリニューアルする新工場建設のプロジェクトや、農業分野領域でも活躍。

沼田 千佳子

dXコンサルティング事業本部
チーフ・コンサルタント

SCM改革、在庫適正化のテーマを得意としている。生産・物流現場における改善等、現場に根付いた活動を推進し、会社の収益改善と人材育成を両輪で進めて成果を出すことも注力してきた。生産管理システム構築時の課題整理から業務改革シナリオ策定、導入効果の高いシステム運用へ向けた支援も行っている。

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