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中高生がSDGsカードゲーム研修「サスマネ」を体験!

  • SDGs・サステナビリティ経営

昨今、SDGsを事業戦略・経営戦略として取り組む会社が増えています。
脱炭素に向けて事業構造そのものを見直したり、循環型経済の実現に向けた活動を行ったり、各社さまざまな取り組みに着手しています。

このSDGsの取り組みは産業界だけのものではありません。
今や、小学校を始め、中・高・大など教育機関でもSDGsに関連するカリキュラムを採用しています。未来を担う若い世代は「SDGsネイティブ」とも言われるように、SDGsを身近な「自分事」として受け止めるようになりました。

JMACは、サステナブルな課題に対してのコンサルティング・教育研修の支援を展開しています。今回、新しい取り組みとしてSDGsカードゲーム研修「サスマネ」の学生向け体験授業を実施しました。 中・高校生向けの体験講座、そして大学生向けの体験講座、それぞれの視点と気づきについてお届けします。

SDGsを「体験する」


2022年6月、JMACは千葉県八千代市の私立中・高等学校 八千代松陰学園で「サスマネ」の体験講座を行いました。

好奇心と柔軟な感性で、「サスマネ」のコンセプトである「おもしろく・楽しく・真剣に」そのままに、学生たちの事業経営への興味を喚起しつつSDGsの理解を深める機会となりました。

同学園は、千葉県内でも指折りの進学校です。スクールカラーとして「さわやかな印象」「はつらつとした行動」「ひたむきな姿勢」を謳い、生徒一人ひとりの「持ち味を生かす教育」を行っているのが特徴です。 同校では、価値が多様化する時代を生き抜く力を育み、「新しい学びの場」でさまざまなチャレンジができるように、というコンセプトのもと、学びのプラットフォーム「土曜講座」を用意しています。

今回、JMACはこの「土曜講座」で『SDGsカードゲーム「サスマネ」で企業経営を学ぼう!』と題して体験講座を行いました。 本講座では、なぜSDGsが注目されているのか、というそもそもの話に加え、企業がなぜSDGsに取り組まなくてはならないのかを理解してもらうことに重点を置きました。そして、その企業がSDGsを推進していくにあたり、どのような部署が、どのように機能しているのか、それがSDGsの取り組みにどう影響していくのか。"会社"を通じて企業経営についても学べることを目指します。

SDGsカードゲーム研修「サスマネ」の特徴


SDGsカードゲーム研修「サスマネ」は、「おもしろく・楽しく・真剣に」をキーワードに、ゲームを通してSDGsと事業経営の関係性を学ぶものです。同時に、ビジネスの拡大や効率化など経済性側面と脱炭素やダイバーシティ尊重などの環境・社会性側面の両立がいかに重要であるかの理解を深めます。

「サスマネ」を通して、事業活動の経済性を上げながら、SDGsのゴールへ向かうため、さらには応援される会社になるためのアクションを学んでいきます。SDGsを自分ごととして理解し、事業戦略・経営戦略そして社会と繋げて考える思考を体感的に学ぶことができます。

今回の中高生向け体験講座に参加した生徒には、経営者となって企業を運営してもらいました。
目指すは、「応援される企業をつくれるか!?」。

「企業経営」についての理解度が異なる複数の世代に対し、中学生・高校生という垣根を越え、それぞれの視点や経験などを融合させながら学びを深めてもいました。

座学

当日は、中高生織り交ぜて15人が参加しました。 まずは座学で、SDGsを取り巻く歴史や課題をわかりやすく講義します。

座学は、ともすれば一方的な「説明」になってしまうことがありますが、そこはJMACコンサルタントも慣れたもの。 座学のポイントは「質疑」です。「XXXについて知っている人」という投げかけに対して、挙手などで回答を引き出すのはよくあるスタイルです。しかし、そこで正解が出て「よくわかりましたね」で終わっては話が広がりません。テキストに沿いつつ、プラスアルファで生徒一人ひとりの表情や興味を見ながら、相互交流で関心を引き出し、新しい気づきを促していくことが重要です。

座学は40分と、通常の授業時間とあまり変わらない時間で講義を行いましたが、学生たちの興味は途切れることはありませんでした。

いよいよ「サスマネ」体験

4人前後の小グループをつくり、それぞれが経営者となって事業運営をします。

ゲームの中でも一般社会同様、事業環境はどんどん変化をしていきます。 好景気もあれば不景気も、事業継続に大きなダメージを与える苦しい期もあれば、イケイケドンドンな期もあります。 そんな環境の中で、それぞれの経営者が知恵と戦略をめぐらして、サステナブルな事業運営を行うための戦術を立て、実行します。

もちろん、実際の事業経営を行ったことがない生徒たちにしてみると、未知のものです。そこで、日ごろから企業の経営課題を解決しているJMACコンサルタントが、それぞれの事業環境で見出されるもの、その中での各部署での機能などをアドバイスしていくことで、機能と機能の繋がりを学び、経営者としての視点を学んでいきます。

今回は、全8ラウンド(つまり8期)の事業運営をしてもらいました。 生徒たちにとっては初めての事業運営、カードゲーム研修でしたが、策を凝らし、ライバル企業の動向なども伺いながら、経営者としてのサステナブルな環境・社会に向けた活動をして評価されつつ、利益をしっかり出せる会社をつくり上げていきました。

最後の期の精算会 では、各グループから歓声と悔しがる呻きが同時に聞こえてきます。 事業運営にうまくいった経営者もいれば、ほとんどすっからかんになった経営者も。それでも、生徒たちの表情は明るく、意欲に満ちていました。

振り返り

何より大きな学びになったのは、最後の振り返りです。

今回の講座では、「YWT」という手法を用いて振り返りを行いました。「YWT」は、やったこと・わかったこと・次にやること、というそれぞれの頭ローマ字を取ったもので、JMACが開発した振り返り・リフレクション(内省)の考え方・実践手法です。

この「YWT」を用いて、参加者の学生たちにそれぞれ振り返りの記述と、グループ内での共有を行ってもらったところ、さまざまな視点が。

抜粋すると・・・ ・

・SDGsを達成できるように、会社でどんな取り組みが出来るか、それに会社の利益を絡めて考えることができたと思います。また、会社の各部署を客観的に見て、会社の仕組みについて学べました。(Yの視点)

利益だけを追求すると会社を存続させることが難しく、社会や環境に気を付けすぎると製品が作れないので、上手い塩梅で実際に会社を運営している人は大変だろうなと思った。(Wの視点)

・SDGsは私たちは名前を知っているぐらいだけど、沢山の企業がいろいろ気を付けながら地球のために頑張っていてくれてるんだろうなと思った。(Tの視点)

・今回、カードゲームでは外部環境が変化していたが、実際の社会をいつ、どうなるか分からないので、その場で最善の選択をすることが大切だと思った。(Tの視点)

参加者の声

今回の体験講座は、3時間という限られた中で、事業経営などは将来的な意識はあるものの、日常ではない、という中高生を対象に行いました。

通常の授業の中でもSDGsを学び、若い世代としても日ごろ非常に興味関心の高いテーマでの講座でしたが、その中でも参加者それぞれの立場であらたな発見がありました。

体験講座後、3人の生徒に話を聞きました。3人とも高校2年生で、将来的な「これから」を意識し始める世代です。 大学で何を学ぶのか、社会にどう進み、どのような未来を描くのか、そんな前途を感じさせる声が聞けました。

「『ゲーム』という切り口だったからこそ、面白く体験できた。座学だけでなく、体験があったからこそ、わかりやすかったし、共感もできた。講座を選択したきっかけは、「コンサルティング」に興味があったから。将来の進学先として経営学部に興味があり、参加した。企業や国がSDGsに対してどんな取り組みを行っているのか、理解が深まった。」

「これまで、SDGsなどには興味があったが、自分の「興味範囲」しか見えていなかった部分がある。さまざまな視点で体感することで、自分の「興味範囲」以外についても知ることができた」

「社会や環境、そして経営はそれぞれ相乗の関係だとわかった。社会ポイント(評価)さえあげれば、環境貢献さえすれば、経営的にうまく回せば、だけではない、それぞれが関係し合うことで相乗効果が生まれることを学んだ。ゲームで出てきたアクションカードにより、SDGsのさまざまな具体的な取り組みを知ることができた。」

土曜講座の思い、そして今回の講座の期待

八千代松陰学園で土曜講座を担当している飯塚真吾先生にお話を伺いました。

「土曜講座は、『「つながる」「広がる」学びのプラットフォーム』をコンセプトに、共感する人であれば誰でも学び合うことができる、というオープンな学びの場です。生徒の学力向上のための学習系講座だけでなく、探究型のさまざまな講座も用意されています。今回の『SDGsカードゲーム「サスマネ」で企業経営を学ぼう!』講座では、その一環として現役の経営コンサルタントの皆様から、SDGsを意識したワークショップをご提供いただきました。生徒たちはSDGsという耳あたりのよい言葉に飛びつきがちですが、実際にそれが社会でどのような変化を生むのか想像するのは難しいです。今回の「サスマネ」を通じて、SDGsを企業の経済活動に落とし込んだロールプレイができたことによって、学校の授業で学んだ理念と、ワークショップでの体験があわさった、より深い理解が促せたように思います。」

JMAC講師コメント

 サステナビリティ経営推進センター コンサルタント 山本詢

中高生は学校の授業でもSDGsについて触れる機会があることから、企業研修の参加者よりもSDGs自体については詳しく理解をしていました。まさにSDGsネイティブと呼べる世代であり、通常の研修よりも少し突っ込んだ解説までさせてもらいました。 一方、中高生が普段、学校生活をおくるうえでは”会社”や”経営”に馴染みがありません。身近な製品を例に調達から販売までのプロセスを説明することで、会社の部署や機能について知ってもらうことができました。こうした座学の後に、「サスマネ」を体験したことで、SDGsと会社経営の関係性をより深く理解し、学びの定着化に繋がったのではないでしょうか。


 JMACでは、通常、事業会社の方や、自治体・金融機関向けなど、実業の方を対象にコンサルティングや研修のご支援を行っています。 今回、新たな取り組みとして、SDGsゲーミフィケーション研修「サスマネ」を学生向けに実施展開を行いました。 SDGsを含む「サステナブル」な視点は、学び始めに限界はありません。そして、何より体験することで学びに深みを増すことが出来ます。

次回は、大学生向けに実施した「サスマネ」をご紹介させていただきます。

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