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中学生が「ものづくり」と「改善」を実体験!カートファクトリーワークショップを行いました

コラム

2025.07.29

JMACレポート

日本能率協会コンサルティング(JMAC)は、企業経営や生産現場の「改善」を支援するコンサルティングを専門としています。そのノウハウを体験的に学べるプログラムの一つが、実践的なマネジメント研修「Kart Factory®」です。

今回、JMACはこの企業研修プログラムを中学生向けに特別にアレンジし、「松陰セミナー カートファクトリーワークショップ」として、JMACオフィスにて開催しました

参加いただいたのは、八千代松陰中学校の1年生から3年生、15名の生徒さん。本ワークショップのねらいは、講義で学ぶ改善の進め方やポイントを、実際に取り組み改善の方法を学び、改善効果を体感すること、そして失敗や間違いを振り返り、気づきを蓄積することです。

プログラムでは、一つの工場生産チームとして参加者が、リーダー(1名)、物流(1名)、解体(3名)、組立(3名)などの役割を担い、カート(Kart)の解体・組立作業を通じたものづくりに挑戦しました。まず、レンチを使ってナットを締め、ワッシャーをかませるなど、本格的な作業手順と工具の使い方を練習し、専用のグローブとゴーグルをつけて安全に配慮しながら進めました。

チームは、4台のカートを生産するまでのタイム計測(RUN)を複数回実施しました。

本ワークショップの最大の特徴は、「ものづくり」の過程で発生する問題点を発見し、生産性を向上させるための「改善」を繰り返す点にあります。

「生産性」とは、完成量(OUTPUT)を投入時間(INPUT)で割ったものであり、時間をいかに短くできるかが重要となります。生徒さんたちは、1回目のRUNの後に振り返りを行い、作業工程ごとの時間や作業のバランスのばらつき(バランスロス)を把握しました。

具体的な改善策を考える際には、「作業方法の改善」や「作業バランスの見直し」が鍵となります。例えば、作業を進めやすくするための工具の変更、モノの置き方を変えることによる移動距離の削減、時間がかかっている工程の作業を分解し他工程に移管することなどです。生徒たちは、作業の順番から道具・部品を置く場所に至るまで、試行錯誤を繰り返し、真剣に検討を続けました。

また、タイムを上げる(生産効率をあげる)だけでなく、ナットが緩んでいないかなど、品質基準を満たすことも求められます。このプログラムを通じて、生徒さんたちは、効率と品質を両立させることの難しさと重要性を学びました。

学年の異なるメンバーで構成されたチームでしたが、一つの目標に向かって協力し、意見を出し合う中で、最終的なRUNで時間短縮を達成しました!

動画

 

参加者の声

  • 実際にカートのパーツを組み立てたり、普段なかなか触れない道具を使う体験はとても新鮮だった。
  • ものづくりという仕事に面白さや大変さがあることを知った。この経験を活かして、これからもものづくりに興味を持って楽しんでいきたい。
  • カートを組み立てる→改善策を考える→改善策をどのように作業に落とし込めるか、考えることを繰り返していくことでタイムを短くして、品質をよくすることができた。
  • 単に自分の作業をこなすだけでなく、チーム全体を見渡して皆で協力し、課題を一つ一つ解決していくことが、より良い結果を出すために欠かせないと感じた。

JMACでは、今後も学生の皆さんに対し、実践的な学びの機会を提供する教育支援を積極的に展開してまいります。

担当コンサルタントからのコメント 

このKart Factoryプログラムは、中学生の皆さんに、学校では学べないリアルなものづくりを体験していただくことを目的としています。

最大の意義は、チームで協力して課題に取り組む中で、仲間とともに問題を発見し、改善策を議論しながら、成果への道筋を論理的に組み立てる思考力を養う点にあります。

当日は、カートの解体・組立(RUN)に時間を計測しながら取り組み、「いかに品質を担保しつつ効率よくものを作るか」を実践的に学んでいただきました。初対面のメンバー同士で意見を出し合い、他の視点に耳を傾けて「なるほど、そういう考え方もあるのか」と新鮮な気づきを得る様子も見られました。

このように、チームで協力しながら課題を克服していくプロセスを体験できたことは、今後の成長において必ず活かされる、貴重な経験になったことと思います。

JMACでは、このような思考力を育む学生向けワークショップを多数開催しております。「実践的」また「現場主義的」なテーマを通じて、座学では体験できない生きた学びを通して、学生の皆さんの成長に貢献してまいります。

上森 早絵

生産革新コンサルティング事業本部
コンサルタント

入社以来、調達コストダウンや調達インフラ整備(サプライヤー評価やサプライヤー評価ダッシュボード整備、パラメータ査定基盤、等)、また、製造現場の生産性向上支援テーマのプロジェクトに参画。

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