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リスキリング(Reskilling)

リスキリングとは「企業が直面した経営環境に対応すべく、経営・人事戦略のもとで従業員が必要となる知識やスキルを習得し、活用すること」です。そのため、リスキリングで習得が期待される知識やスキルは経営戦略や人事戦略と紐づいており、経営課題の解決(デジタルを活用した業務の高度化や事業創出など)に関連したものが中心となります。

リスキリングは「主体的な学び直し」とは異なり、企業が主導する取り組みです。したがって、企業には何の知識やスキルを習得すべきか、という方針の設定や習得のための場づくりなどが求められます。また、習得した知識やスキルを活用する機会の設定や人事評価との紐づけも必要となります。 

そして、リスキリングは「能力開発」とも異なります。能力開発も企業主導で推進される教育ですが、能力開発が対象とする能力は「現在所属している組織が遂行している既存業務に必要とされる能力」です。一方、リスキリングが対象とする能力は「経営戦略の実現や業務の高度化、事業創出に必要な能力」です。リスキリングでは目先の業務に必要な能力ではなく、先を見据え、戦略的に選択された能力の獲得が期待されます。

(文責:JMACコンサルタント 丹羽 哲夫)