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工程分析

 工程分析とは製造現場において、材料や製品がどのような手順・経路で作られるかを工程の系列で捉え、決められた記号で表し、現状を明らかにする方法である。
 たとえば、「加工:○」「運搬:→」「数量検査:□」「品質検査:◇」「保管:▽」などの記号を使って工程系列を表す。
 一般的に工程分析は、工程系列の概要把握、生産期間の短縮、仕掛りの削減、工数の低減等を目的とする場合に行う。工程分析を行うことにより、工程の構成や各工程の相互関係が明確になり、問題点および改善対象を明らかにすることができる。工程分析にはいくつか種類があり、主に以下の工程分析手法が用いられている。

①フロープロセスチャート(加工工程分析)
 1つの材料や部品が各工程を通って変化していく状態を、加工される順に工程記号で表したもの。主に機械加工職場の分析を行うときに用いられる。

②アッセンブリーチャート(組立工程分析)
 いくつかの部品が組み合わされていく過程を工程記号で表したもの。主に組立職場の分析を行うときに用いられる。

③経路分析(類似工程分析)
 品種ごとに流れる工程の経路を調べ、いくつかの類似工程系列グループに分類する方法。主に改善の重点品種グループを絞り込んだり、レイウト設計を行うときに用いられる。

④フローダイヤグラム(流れ分析)
 多品種少量で各品種の工程系列が異なる、ジョブショップ型の生産を行っている職場において、モノの流れを分析する際に用いられる。工程間の運搬量、運搬回数、運搬方法、運搬距離等を明確にし、分析結果は最適なレイアウトを決定する際などの基礎データとして活用される。

(文責:JMACコンサルタント 小田 哲)