第10回 プロジェクト推進時のよくある課題「Phase4 要件定義」
業務改革・システム化

JMACは、これまで数多くの基幹システム再構築を支援してきたが、基幹システム再構築を行う背景は企業によりさまざまであり、一つではなく複数あることが多い。
ただし、結局のところ、システム継続性・拡張性の問題やシステム人材が運用保守に工数がとられることでシステム企画・開発に工数がとれないなど、システム側の背景をきっかけに基幹システム再構築が行われることが多いのではないだろうか。
上述の通り再構築の背景、きっかけはシステム側であることが多いが、「再構築の背景・きっかけ=システム再構築の目的」ではない。きっかけはあくまできっかけとして、システム再構築で何を目指すのか、何の課題を解決するのか目的を別途設定する必要がある。
しかし、われわれコンサルタントの再構築支援の経験からみると、システム側がきっかけの場合、「再構築の背景・きっかけ=システム再構築の目的」となっており、情報システム部門が現場部門をあまり巻き込まずに再構築プロジェクトを主導しているケースが多い。結果、単なるシステムリプレースや今ある困りごとを小改善したレベルに留まっている企業が多い。変える対象のメインは、「システム」であり、「業務」そのものに目が向けられていないのである。
だが、システム再構築は業務プロセスを抜本的に見直しができる唯一のタイミングと言っても過言ではない。変える対象は「業務」であり、業務改革の位置付けで基幹システム再構築を行うべきというのがJMACの主張である。
次回以降の連載コラムの中で、業務改革を同時実現する『基幹システム再構築』推進についてのJMACの考えを発信していきたい。
※基幹システムといっても企業によって捉える範囲が変わってくる。本コラムにおける基幹システムとは、「販売管理」「生産管理」「会計管理」「購買管理」といった一般的にERPがカバーする範囲でのシステムを指して記述をしている。
経営コンサルティング事業本部
シニア・コンサルタント
システムエンジニアを経験後、2008年JMAC入社。以来オフィスワークの生産性向上(業務効率化、業務品質向上)を專門領域とし、本社管理部門にととまらず、ネット企業、金融、不動産、シェアードサービスなど幅広い対象を支援。専門テーマは、業務改革、業務プロセス改善、働き方改革、情報システム導入、マニュアル作成・活用など。
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