改善力を生かした究極のものづくり 儲かる農業経営

- 著者
- 株式会社日本能率協会コンサルティング
今井一義
- 出版社
- 日本能率協会マネジメントセンター
四六判 192ページ
本体1,815円(税込)
本書の内容
日本の農業は、改革・改善を推進して農業経営を高度化することにより、儲かる産業へと変革できる可能性を秘めている。機械化やICT化などのハード面の開発に加えて、これまでとは異なる視点で産業全体を構造的に変革したり、自社の現場から改善してみよう。やれること、すべきこと、チャンスは、目の前にたくさんある。
農業経営の本質は、変化・変動への適切な対応。需要サイドの変化・変動を感度良いアンテナで受信して適切に対応し、供給サイドの変化・変動は従業員の協力のもとで適切に対応する。農業経営者として、その対応力を強化するためのキーとなるのは、ハードへの投資とソフトの仕組み構築、組織づくり、そして人づくりである。この3つに軸足をおいて取組みたい。
大金を投じなくても、できることはいっぱいある。
全員が革新的で先進・先鋭的なことをする必要はない。まずはムダ取り改善からスタートしてみよう。
現状の問題点を見つけ、着実に改善する実行力、現場力を身に着けることから始めてみよう。
改善のチャンスは誰にでも、どこにでもあるのだから、何はともあれ、現状の問題発見からトライしてみよう!
目次
序章 農業は、究極のものづくり
第1章 原価を把握し低減する〈帯広市:土地利用型農業の改善事例〉
- 帯広市役所の長期視点での取組み
- 大規模農業経営の実態と課題
- 原価を見える化し課題を把握
- 改善活動の第一歩
- 課題解決へ新たな問題発生
- 改善活動の進化
第2章 ムダを削減し改善する〈久留米市:施設利用型農業の改善事例〉
- ムダを発見する
- ムダな作業の概念を共有する
- 改善活動を展開し、成果を拡大する
- 効果的な機械化・自動化を推進し、生産能力を維持・向上する
- 改善活動をシンカさせる
第3章 販売を意識した生産(商品特性を考慮したフードチェーン全体視点での取組み)
- フードチェーン全体で価値向上を考える
- 0ベース思考、目的追及で改善する
- 需要サイドと連携して改善する
第4章 管理の仕組みを作る(誰が、何を、どのように管理するのか)
- 管理とはPDCAサイクル
- 農業における管理の困難性
- 管理レベルを向上しエクセレントカンパニーを目指す・
第5章 6次産業化で農業を究める
- 6次産業化の目指す姿
- 仮想事業部門の採算の見える化で収益性向上を図る
- 会社全体で収益性向上を図る
- 6次産業化の組織体制と管理会計の仕組み
- 全国展開を図り、リレー生産で収益拡大
第6章 農業経営体の収益構造と改善ポイント
- 収益構造を展開する
- 改善を習慣化し体質化する
第7章 変化・変動に強い農業経営スタイルを確立する
- 環境変化に強い農業経営とは
- 中長期的視点、広い視野で考える
- 変化に強い体質づくり
第8章 Society5.0における農業経営
- 限りある経営資源の有効活用
- 従業員を巻き込んだ改善活動で対応力強化
おわりに
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