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人材育成(Human Resources Development)

 組織にとって必要な仕事をできるようにし、組織の持続的成長に貢献する有用な人材を育てる活動のこと。人材育成の仕組みには、組織の理念や経営戦略を実現するために必要な人材像を明確にし、人材育成のPDCAルールを決める、人材育成の「土台」がある。また、目指す人材像に向けて、OJT、OFF-JT、自己啓発といった教育を行い、ローテーションによって経験の幅を増やすという、人材育成プログラムがある。とかく人材育成というと研修のような教育に目が行きがちだが、人材育成の「土台」があって、はじめて「実」のある人材育成プログラムになる。

 人材育成の基本スタンスは、「自ら育つ」を支援することである。人は、未経験の仕事にぶつかり、うまくいく方法を自ら考え実行し、何とかやり遂げることで自信がついて次なる未経験の仕事を行っていく、という「成長のサイクル」をまわすことで成長する。人材育成を行う側には、本人の「成長のサイクル」が自然にまわるように働きかけることが求められる。

 人材育成には、階層別研修のように組織員全員を底上げしようとするものと、次世代リーダー育成のように組織員の中から選抜して集中的に育成投資を行うものがある。組織の成長段階や育成方針によって重点が変わることはあるが、両方の観点から育成施策を検討することが求められる。

(文責:JMACコンサルタント 村上 剛)