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建設

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窮地に立たされた建設業

 製造業と比較すると建設業の生産性は低い状況にあります。JMACの調査によれば、現場作業全体に占める付加価値作業の比率は27%にとどまります。51%が歩行や運搬、準備といった付随作業、22%が手待ちや会話といった不稼働です。

日本における製造業と建設業の生産性比較

 建設業は、一品受注生産・現地屋外生産という宿命的特徴を有します。高層ビルから倉庫、ダム工事、道路工事まで、その種類はまさに多種多様であり領域が広い。加えて、毎回異なる地理的・地形条件の下で、日々変化する気象条件に対処しながら工事を推進する必要があります。

 施工は労働集約的にならざるを得ず、製造業のようなライン生産方式、自動化・ロボット化等の効率化に対する「あきらめ感」がありました。

 さらに、建設業特有の多重下請構造にも生産性を阻害する要因が潜みます。請負側は施工方法や投入人員、途中経過の進捗が問われず、発注者側は現場の実態を詳細に把握できていません。

 結果、生産性管理は機能不全となるとともに、全体で生産性向上に取り組む意識が醸成されにくくなります。

急務となる施工現場の生産性向上

 現場作業従事者の減少や高齢化が進む中、施工現場の生産性向上は喫緊の課題です。ドローンを用いた測量や建機の無人運転など、デジタル技術を活用した新たな取り組みが一部で活性化しているものの、現場に目を向けるとまだまだムダが多く見られます。
 

まずは、ゼネコン側が現場作業の実態を捉え、現場に潜むロスを正しく認識することが第一歩です。

① 自社にとってベストな標準的作業方法を規定し、異なる条件下における標準工数の試算テーブルを高精度化すること
② 標準的作業方法を各事業者に浸透させること
③ 標準に基づくよりきめ細やかな日程計画と工程進度管理を行うこと

 とくに③に関しては製造業との比較した管理レベルの差が顕著です。ゼネコンが科学的な管理を積極的かつ主体的に行うことが肝要となります。デジタル技術の活用や新工法の開発のみならず、現場の管理レベル向上に並行して取り組むことで施工現場の大幅な効率化が期待できると考えます。

 また、労働基準法の改正により、建設業においても2024年4月から労働時間の上限規制が適用されます。「残業=仕方のないもの・必要悪」ではもはやすまされない状況であり、ゼネコンを中心とした施工管理主体についても、業務効率化による働き方改革の姿を模索していかなければなりません。

建設に関する投入工数の内訳

 JMACでは製造業で培ってきた改善ノウハウをもとに、施工現場の生産性向上を多面的にバックアップします。

建設関連コンサルティングの支援テーマ

JMACでは、製造業で培った改善ノウハウとマネジメント手法をもって、各社の実情の沿ったコンサルティング支援を提供しています。

  • 施工現場の生産性実態調査(ロスの構造化・定量化分析)
  • 作業標準化
  • 生産性管理システムの構築
  • 工程管理システムの構築
  • 働き方改革・残業削減施策の立案
  • 働き方改革研修

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