1. トップ
  2. コラム
  3. 【009キャッシュフロー】 資金を素早く回収し資金を寝かすべからず

【009キャッシュフロー】 資金を素早く回収し資金を寝かすべからず

コラム

2015.07.27

生産管理のべからず集

キャッシュフロー、キャッシュサイクルを改善するには、眠っている資金を減らすことが大事である。

アップルのキャッシュサイクルはマイナス?

 会社の運転資金を表すキャッシュサイクルを短くするには、その式からわかるように、売掛金の回収期間を短くし、在庫量を減らし、買掛金の支払サイトを長くすることが求められる。

 「iPhone」や「iPod」の大ヒットで2012年に史上最高の時価総額を記録したアップルは、このキャッシュサイクルがマイナスの値を示している。

 つまり、運転資金を持たなくても経営できるということである。これは、圧倒的な商品力を元に販売店から代金を前金で受け取る契約を結んだり、販売店に対して販売数量のノルマを事前に設定して約束させたりするといった施策により、売掛金の回収期間が短くなっていることに起因する。

 キャッシュフローに対する施策もまた、アップルの競争力の源泉となっているのである。

キャッシュフロー、キャッシュサイクルの改善

 アップルのように、売掛金の回収期間を短くしたり、買掛金の支払サイトを長くしたりするといった施策は、日本のような複雑な商習慣においては、なかなか実現できていないのが現状である。

 しかし、事業競争力を考えた際には、この部分についてもビジネスモデル構築の段階から考慮していく必要がある。

 一方、在庫量を顧客へのサービスレベルを維持したうえで、適正な量へ減らすことは、既存の事業においても取り組める施策であり、キャッシュフロー、キャッシュサイクルの改善につながる。

 適正な在庫量を実現するためには、まず自社の在庫がどんな目的でどれだけの量が存在しているかを把握することが第一歩となる。現状把握するだけでも、目的のない在庫が存在していることがわかり、その分を減らすことが可能なことが多い。

在庫削減によるキャッシュサイクルへの影響例

※本稿は書籍『生産管理のべからず89』(JMAC著)をWEB用に再編集したものです

茂木 龍哉

SX&パブリック事業本部
シニア・コンサルタント

生産、物流機能領域を中心に、サプライチェーンマネジメントの視点から、在庫適正化、生産管理システム導入、コストダウン等のコンサルティングを行う。また、製造業の人材育成にも積極的に取り組んでおり、自律的継続的改善ができる職場づくりなど、サステナブルなものづくりの在り方についての研究・実践を行っている。

共著に『物流改善ケーススタディ65——コストダウン、作業効率を徹底追求——』『続・物流改善ケーススタディ65——コストダウン、作業効率を徹底追求——』(いずれも日刊工業新聞社)、『図解 ビジネス実務辞典 生産管理』(JMAM)、『生産管理のべからず89』(JMAC)

武田 啓史

シンクロノス・イノベーションユニット
シニア・コンサルタント

生産管理およびSCMに関するコンサルティングを実施。クライアントの事業の特性を把握した上で、その会社に合ったサプライチェーンの目指す姿を描き、課題解決をしていく支援を行う。工場全体をリニューアルする新工場建設のプロジェクトや、農業分野領域でも活躍。

沼田 千佳子

dXコンサルティング事業本部
チーフ・コンサルタント

SCM改革、在庫適正化のテーマを得意としている。生産・物流現場における改善等、現場に根付いた活動を推進し、会社の収益改善と人材育成を両輪で進めて成果を出すことも注力してきた。生産管理システム構築時の課題整理から業務改革シナリオ策定、導入効果の高いシステム運用へ向けた支援も行っている。

まずはお気軽にご相談ください。

自立・自走できる組織へ

信頼と実績のJMACが、貴社の現状と課題をヒアリングし、解決策をご提案します。

関連する経営のヒント

Management Hint

関連するコンサルティング・サービス

Consulting Service

関連する事例

Case

コラムトップへ