コンサルタントの視点 「グローバル品質保証人材/品質研究・開発人材の育成と確保」
コラム
2013.07.30
商品・サービスのグローバル化を進める日本企業にとって、新興国への工場移転時の生産技術者のグローバル人材開発は不可欠であった。
最近では、新興国を新規マーケットと位置付け、商品企画・マーケティング、営業、R&Dにおけるグローバル人材開発を加速させている。しかし、品質保証人材のグローバル化に取り組んでいるという企業はあまり見受けられない。
これまで日本企業は品質において海外企業に対し、イニシアチブをとってきた。今後は製品品質の良さだけでなく、各市場において競合に先駆け最適品質を実現することが求められる。
そのためには品質を保証できる人材ではなく、各市場の品質を研究・開発できる人材が必要となる。
例えば、ASEANの中の新興国といわれるCLM(カンボジア、ラオス、ミャンマー)では、先進国の中古品や、中国製の低価格の自動車、バイクが多数走っている。街中では衣服の直しを扱っている職人がミシンを抱え商売している。
これらの地域で求められる機械製品の品質は、壊れないことよりも壊れやすい部品の交換が容易であること、部品が共通化されており、入手しやすいことが求められる。
食品であれば、外食の多い地域のため、屋台で扱いやすい量であること、包材の処分が容易かつ輸送時の振動に強い食材や調味料であることが求められる。
企業は、各市場に適した商品・サービスの品質を研究・開発する必要がある。こうしたミッションは従来の品質保証人材には求められてこなかったが、グローバル化を加速させている企業においては、このような人材を積極的に育成すべきである。
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コンサルタントプロフィール
**シニア・コンサルタント 野元 伸一郎**
東京理科大学大学院修士課程経営工学専攻修了後、1993年にJMAC入社。一貫して研究・開発分野のコンサルティングを実施。設計品質向上をベースにした開発プロセス革新/コンカレントエンジニアリング、プロジェクトマネジメント、技術ロードマップ構築等を数多く推進している。2012/3に北陸先端科学技術大学院博士後期課程で知識科学博士号を取得。2016/3までJMAホールディングス ASEAN推進センター長を兼任し、AEC(ASEAN経済共同体)以降を見据えたASEANビジネスのあり方、各地域別に求められる製品品質・サービス品質について、研究、事業化を行っている。
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