第2回 カスタマーハラスメント対応において整備すべき3つの要素
マーケティング・営業

今回は利益高を取り上げ、みるべきポイントを解説します。
会社における利益は、大きく5つに分けられます。
1.粗利益(売上総利益)
・売上高 - 売上原価
・商品の売買によって、どれだけの儲けがあったかを示す
2.営業利益
・粗利益 - 営業経費
・会社独自の営業活動の結果を示す
3.経常利益
・営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用
・会社の収益の実態を示す
4.税引き前利益
・経常利益 + 特別利益 - 特別損失
・会社の収益にかかる税金を引く前の成果を示す
5.当期利益
・税引き前利益 - 法人税等充当額
・会社のすべての活動成果を示す
以上のことを図で示すと、上図のようになります。図からもわかるように、利益の源泉は、「①粗利益」にあります。このことは、製造業、販売会社、サービス業とも同じです。まず、この「粗利益」をどれだけ確保できるかが、儲けのバロメーターとなります。
1.「売上総利益率」に着目せよ
売上総利益率(粗利益率) = 売上総利益/売上高 × 100
(例) <売上総利益>3,000千円/<売上高>10.000千円 × 100 = 30% ・・・ <売上総利益率>
売上高に対してどれだけの儲けがあったか、価値を生み出したかのバロメーターが、「売上総利益率」です。
売上総利益率が1%上がった、下がったということは、下図のような理由によるところが多いです。
2.「商品別売上比率」に着目せよ
商品別売上比率 = 商品売上高/総売上高 × 100
売上全体に占める各商品の売上構成が、「商品別売上比率」です。「売上総利益率」の高い商品の売上比率が上がっていれば、全体の「売上総利益率」は増え、下がっていれば減ります。この関係をつかむことが重要です。
3.「商品別売上比率」に着目せよ
売上総利益構成比 = 商品別売上構成比 × 商品別売上総利益率
上表からもわかるように、売上構成比の高い商品が、「売上総利益率」も高いとは限りません。より高い利益率を確保するためには、利益率の高い商品の売上高を増やし(C商品、B商品の売上を増やす)、低い商品の売上高を減らす(D商品の売上を減らす)ことができればよいのですが、通常は、利益率の高い商品は、売れ行きが遅い傾向にあります。したがって、一定額以上の「売上総利益」を確保するためには、売上高を拡大すると共に、商品別の売上構成を考える必要があります。この「売上総利益率」と「商品別売上構成」の関係は、販売計画上、一番重要です。
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