経営層が見ている品質 「品質の中期経営」
コラム
2011.02.10
現在、各企業とも来年度の年度計画・中期計画など最終策定をされているタイミングと思われる。
「品質保証実態調査」回答企業に対する訪問ヒアリングでは、「品質中計策定」については、以下3つの観点がキーとなりうるようであるので、ここに紹介する。ご参考になれば幸いである。
●自社の「品質」を定義する
自社の品質を定義することがスタート点であり、それにより品質基準に反映され、その品質基準達成のための品質保証体制構築・整備に繋がるという考えから、ここを重視する企業がいくつもあった。クレーム削減などの数値からの展開でない品質に関する戦略、計画展開ができている企業では、自社の品質を一般的でない言葉として明確に定義しているようである。
簡単な事に思えるものの、自社の品質とは何かを明確に答えることができるだろうか?
●事業強化を目的とする
品質戦略・計画の目的を事業強化に置くべきであるという考えで、勝つための品質企画を検討している企業では、自信を持って品質に対してお答えいただけた。
品質を製品品質とサービス品質にあえて分け、それぞれどのように向上させるかを設定している企業や(展開カテゴリーの分け方)、事業強化=お客様の満足度を上げることとして、品質関連部門とサービス関連部門を統合した組織を設置した企業(組織体制)、ビジネスユニット単位で狙い・目標を明確化している企業などがあった。
●外圧をうまく使う
食品関連業でいえば、ISO2200取得を機会として品質保証のあり方や海外における品質保証体制強化を図ることを考えている企業が何社もあった。
また、新規取引、新規事業進出を機会として、品質保証に対する考え方や体制などの変革に着手した企業もあった。
コンサルタントプロフィール
シニア・コンサルタント 松田 将寿
早稲田大学大学院修士課程国際法専攻修了後、1994年にJMAC入社。
製造業を中心に24年の経験(生産領域コンサルティング12年、戦略領域コンサルティング12年)を持ち、国内外(外は現地企業・大学なども含む)、大企業~中小企業など幅広く支援を行っている。
品質カテゴリーに関しては、経営・事業戦略への組込み、経営体質作り(改善・改革の骨格)として捉えて支援している他、品質マネジメントシステム、品質保証・品質管理の側面から組織・機能連携、外注戦略、業務改革なども支援している。
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