経営層が見ている品質 「ISOに対する見方」
コラム
2010.07.06
●ISO要求の資料類(ルール、記録など)を半減化
「品質保証実態調査」では、ISOの形式化・形骸化が問題として浮かび上がってきた。
ヒアリングさせていただいた企業の多くでは、ISOの「実施度」を特に重視している。これは、決められたことをきちんとやりきることが品質の基本であり、企業文化の醸成や躾の周知徹底につながるとの認識に基づくものと推察される。
●要求事項にない工夫を組み込み、活動を有効化
ある企業では、ISO内部監査時にランク付けを行い、KPI化することで、活動に強制力・推進力を持たせる工夫をしている。例えば、故障解析100%実施など、形式的な活動とならないような工夫を凝らすことで、成果創出の仕組みを構築している企業もある。こうした取組みは、ISOの形式化・形骸化を防ぐ工夫のひとつといえるであろう。
●ISO導入に際して業務を標準化
ISO導入により期待以上の成果を上げている企業のなかには、導入前に業務の標準化と効率化設計に取り組んでいるところが多い。このことは、ISO導入後であっても、業務の標準化・効率化を推進する必要性を示唆していると考えられる。
コンサルタントプロフィール
シニア・コンサルタント 松田 将寿
早稲田大学大学院修士課程国際法専攻修了後、1994年にJMAC入社。
製造業を中心に24年の経験(生産領域コンサルティング12年、戦略領域コンサルティング12年)を持ち、国内外(外は現地企業・大学なども含む)、大企業~中小企業など幅広く支援を行っている。
品質カテゴリーに関しては、経営・事業戦略への組込み、経営体質作り(改善・改革の骨格)として捉えて支援している他、品質マネジメントシステム、品質保証・品質管理の側面から組織・機能連携、外注戦略、業務改革なども支援している。
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