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全社方針で進めた品質保証教育の再体系化への取組み

全社方針で進めた品質保証教育の再体系化への取組みのイメージ
プロジェクト概要

ヤンマークオリティマネジメントシステムの実践を支援

ヤンマーは1968年、品質に関する権威ある賞、「デミング賞」をエンジン業界で初めて受賞しました。それを支えたのは、YQM(ヤンマークオリティマネジメント)と命名された全社あげての総合品質管理活動でした。50年経った今、改めて「品質第一」を掲げたヤンマーは、品質保証教育の再体系化への取組みを始めました。品質革新ロードマップと教育体系の関連づけや、各事業体への説得など、緻密な計画と準備が行われ、品質意識の向上が進みつつある中、JMACもその改革のパートナーとして一翼を担っています。

JMAC刊『Business Insights』 Vol.63より

コーチングによって品質意識を向上させる

本プロジェクトの中で、私は品質意識の向上のためのマネジャーを対象としたコーチング研修を担当しています。組織全体の品質意識の向上を進めるためには、メンバーが品質教育を通して学んだ考え方や手法を実際の仕事の中で活用することが必要です。そこでは職場のマネジャーの後押しや関わりが不可欠となります。
しかし「品質向上のためにコーチングを学ぶ」というのは、スポーツにたとえると「勝率を上げるためにコーチと選手のコミュニケーションを見直しましょう」ということなので、今のやり方を否定されている感覚や遠回りしているかのように感じる方もいます。こうした感覚を払拭するために重要なのが、マネジャーの関わり方です。その関わり方が品質向上にどのような影響を与えるのかを論理的に説明し、さらにその影響を実際に体感する機会を多く設けることを大事にしています。

人と組織の能力の最大化を図る

私の専門である「エンパワーソリューション」とは、人と組織の能力最大化を目的とした手法で、これから注目される領域です。このテーマは、組織横断的な位置づけのため、多様な専門性を持つコンサルタントと協働する機会が多くなります。今回のプロジェクトでは、開発領域と品質領域のコンサルタントとコラボレーションしています。
分野ごとにさまざまな改善手法がありますが、結果の成否はその手法を使う「人」と「組織のマネジメント」に大きく左右されるというのが私の実感です。JMACが培ってきた高度な改善手法に、エンパワーという人と組織の能力最大化をもたらす新たなソリューションが加わることによって、お客さまの課題解決にさらに貢献できると考えています。

理論と現実を踏まえた応用力を発揮する

エンパワーソリューション領域のコンサルタントは、多様な分野のお客さまやコンサルタントと協働します。担当するプロジェクトの中で、私がこだわっているのは理論と現実の両方を踏まえた応用力です。
組織の水面下にどんな困りごとや本音が隠れているか、そこをすべて推察するのは限界があります。また、人の本音が変わることも自然なことです。だからといって、これらを課題解決の「対象外」として排除してしまうと、結局は現実は何も変わらずに終わってしまうことも少なくありません。
変革を後押しする、つまり人と組織をエンパワーするには、人間の行動原理や組織開発の本質をしっかりと理解したうえで、その場に合わせて試行錯誤できる瞬発力と応用力が求められます。

プロジェクトに参画したコンサルタント

経営コンサルティング事業本部

2006年新卒入社 チーフコンサルタント

横浜国立大学大学院 環境情報学府 環境マネジメント専攻修了

増田さやか