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ものづくり力を結集した「うるさら7」の開発

ものづくり力を結集した「うるさら7」の開発のイメージ
プロジェクト概要

部門の壁を超えたヒット商品の開発活動

「省エネ大賞」「日本ものづくり大賞」を受賞したダイキン工業のルームエアコン「うるさら7(セブン)」は、2012 年11月に発売を開始し、順調にシェアを伸ばしています。しかし、そのスタートは決して平たんなものではありませんでした。部門の壁を越えて、新たな技術開発と環境性能の向上を目指して飽くなき挑戦に取り組んだダイキン工業・滋賀製作所の「うるさら7」開発活動をJMACが支援しました。

JMAC刊『Business Insights』 Vol.50より

全員が売れると納得できる企画づくり

本プロジェクトは、原価企画・技術・ものづくり・サプライヤーコンカレント・商品コンセプトというワーキンググループに分かれて推進し、私は商品コンセプトの支援を担当しました。トップシェア奪還を目標に掲げ、関連部門も含めたプロジェクトメンバー全員が売れると納得できる企画に練り上げるための裏付けをとることに力を入れました。具体的には、アンケートやインタビューによる顧客分析だけではなく、快適な空調空間のモデルとして高級ホテルの空調状態を計測するなど、現場調査も重ねてエビデンスを集めました。

事業所の存続を賭けたプロジェクトを支援するという想い

当時、ダイキン工業では業務提携先への低価格帯商品の製造委託が進んでおり、付加価値の高い商品の製造を増やさなければ事業所の存続が危ぶまれるという状況でした。トップやメンバーの危機感、そしてプロジェクトに対する想いは強く、キックオフでは涙を流す場面も見られるほどでした。私自身も事業所の雇用維持、ひいては日本のものづくりのあり方を問うプロジェクトを支援するという覚悟で、身を引き締めてプロジェクトに臨みました。

徹底的に成果にこだわる姿勢を改めて学ぶ

JMACのコンサルティングの特徴として、構想を立案するだけではなく、経営成果の実現に徹底的にこだわるという点があげられます。その点について、クライアントメンバーから学ぶことが数多くありました。検討会では全員が納得できる答えを出すまで議論を行うため、終了が終電直前にまでおよぶことも多々ありました。また、集中検討が必要な際は、メンバー総出で泊まり込みの合宿も重ねました。そのような徹底的に成果にこだわる姿勢が、各種賞の受賞やシェア拡大という成果につながったと思います。

プロジェクトに参画したコンサルタント

R&Dコンサルティング事業本部

2005年新卒入社 チーフコンサルタント

慶應義塾大学大学院 理工学研究科 開放環境科学専攻修了

小田原英輝