ビジネスインサイツ79号

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東日本大震災も教訓に
災害復旧企業の自覚
物資を積んだワンボックスカーを自
災だ。岩間事業所︵ 茨城県笠間市 ︶
ました。社員が安全に働ける環境を
人間は生きていけないのだと実感し
災害については、もうひとつ考え
なければならないことがあった。建
を策
と二人
な っ た。 本 社 に 設 置 さ れ た
事 務 局 を 中 心 に、
三脚での作業が進められた。
サーバーの外部移管は
費用対効果面でも合理的
事 務 局 は ま ず、全 国 の 各 拠 点 か
ら災害時の想定リスクをヒアリング
し、リスト化。優先順位を考慮しな
がら対策を考えていった。事務局メ
ンバーを務める管理本部 総務部 総
務課の城戸嘉浩さんが語る。
﹁ 社員やその家族の命を守ることを
に関する社内のノウハウはほぼ皆
社会的責任を果たす、という原則に
用を守り、最終的に復興支援により
最優先に、雇用やお客さまからの信
無。 策 定・ 運 用 作 業 に つ い て は、
整うことを目標にしています ﹂
週間で緊急復旧機材の出荷準備が
基づいて対策を考えていきました。
の支援を受けることと
社員の安全面に関しては水や食
料などの備蓄を用意したほか、全社
で安否確認システムを導入し、災害
発生時の安否確認をスマートフォン
から迅速に行える体制を整えた。
東日本大震災の際に荷崩れが発
生した機材センターにも、新たな安
全対策がとられた。事務局メンバー
の管理本部 総務部 企画厚生課の髙
岡朋子さんがこう説明する。
㌔を超え
るものもあり、落下すれば人命にも
﹁ 資材の中には重さ
関わります。通路に近い場所では積
み上げの段数を低くして、奥に行く
に従い階段状に高くなるように配置
を変更しました ﹂
日々の業務に欠かせない社内シ
ステム用サーバーの被害対策にも取
り組んだ。それまでサーバーは千葉
管理本部 総務部 企画厚生課 係長・髙岡朋子さん
ら運転して救援に向かった。
して、水や食料のように普段当たり
﹁ 社員の中には、親族を失った者も
の取り組みを
日綜産業が
始めるきっかけになった出来事のひ
前にあるものがひとつでも欠けると
の機材センター︵ 右の写真 ︶では、
つくることが何より大事だという思
いました。極限状態を目の当たりに
年の東日本大震
倉庫内や屋外に積み上げられた機材
いが一層強くなりました ﹂
と つ が、
の一部が崩れ、復旧に カ月ほどを
店は、輸送手段を失い孤立。小野大
・ 後も各地で災害が頻発する
は言う。
ことが私たちの使命 ﹂だと小野社長
状況下でも迅速に支援体制を整える
できる企業として、自社が被災した
しい機材もある。
﹁ 災害復旧に貢献
造物など、同社でなければ運用が難
た。橋脚の崩壊を防ぐための仮設構
害のたびに復旧作業に貢献してき
多くの機材を保有する同社は、大災
設現場に必要不可欠な﹁ 足場 ﹂など
要する大きな被害を受けた。仙台支
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代表取締役社長︵ 当時は副社長 ︶は
代表取締役社長・小野大さん
管理本部 総務部 総務課 課長・城戸嘉浩さん
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それ以前から生産効率を高めるた
し か し、 こ の 時 点 で は
年秋にスタートした。
定・ 運 用 す る 取 り 組 み が
業務を継続するための
中、
緊急事態下で社員の安全を守り、
11
めのコンサルティングを行ってき
た
Business Insights Vol.79
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