ビジネスインサイツ80号

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て、現在は全国 都市 空港を結ぶ
出ていってしまう。しかし、地方が
たちは東京の魅力に惹きつけられて
航空会社に発展しています。コロナ
鈴木 そうかもしれません。弊社な
ど、東京に行ったら何の変哲もない
静岡でも大学を卒業すると就職で
東京に出ていってしまう人が多いの
会社です。
ここ清水にいるからこそ、
大 谷 い わ ゆ る 地 方 創 生 は 政 府 に
とっても長年の課題ではあります
ですが、 歳くらいになってから地
地域に根差すから人が集まる
プライドを持ち独自の文化を
衰退を押しとどめるのは簡単ではな
皆さんに大事にしてもらえて、人材
です。
いように思えます。地方が本当の意
疲弊して人材育成ができなくなった
現在の地方と都会で、日常生活に
関する経済的な格差は、それほど大
ら、東京の繁栄も持続できないはず
ところです。
きくなっていない。何が違うかとい
も集まるのだと思います。
大谷 路線図を拝見すると静岡から
札幌、松本から福岡、神戸から青森
のですか。
いという思いは当初から持っていた
は設けていない。地方同士を結びた
も言える、東京と地方都市を結ぶ便
が特徴的ですね。国内便では定番と
境をつくらないといけない。
こに住むことにプライドを持てる環
交流して自分たちの文化を知り、そ
埋めるためには、地方同士がもっと
に引き寄せられてしまう。この差を
差が大きくなりすぎて、人々が都会
えば文化です。教育でも芸術でも格
まっては、地域の活力が失われてし
整ってはいても個性をなくしてし
と 考 え ま す。都 市 と し て の 機 能 が
鈴木 私はやはり、その地域独自の
文化を持ち続けることがカギになる
でしょうか。
味で栄えるためには、何が必要なの
例もあります。
クスで良い相乗効果が生まれている
属していた企業とのカルチャーミッ
ます。そうした人たちが鈴与に中途
元に戻ってくるという人も意外とい
が地方都市同士を結ぶインフラとし
まう。
地方から見た東京というのはブラッ
JMAC 代表取締役社長・大谷羊平と。背後の商標は「 播磨屋与平」
うに思います。
でも独自の強さにつながっているよ
のプライドがあって、それが経済面
よね。やはり京都には地域の文化へ
営む中で、地域社会、顧客、取引先、
の社会人が真に自立し、社会活動を
の拠り所として﹁ 共生︵ともいき ︶
﹂
鈴木 地域の役に立っているとすれ
ば、私たちの本望です。鈴与は経営
な役割を果たされていると感じます。
私たちも仕事をしていきたいですね。
ろしてがんばっている企業が数多く
代から大切にしてきた言葉ですが、
神的な基盤 ﹂を意味します。祖父の
そして社員同士が結びつくための精
有利だという考え方もあるのではな
代、地域に根を下ろしていたほうが
大谷 いやいや、鈴与さんこそお手
本となる企業だと思います。今の時
をしていきたいと思っています。
下ろしながら、世界を見据えた仕事
か。これからも地域にしっかり根を
マッチしているのではないでしょう
今の時代に求められていることとも
あります。そうした姿勢をお手本に、
を掲げています。具体的には、﹁ 個々
タさんなど、地元にしっかり根を下
ここ中部地方にも、静岡ではヤマ
ハさんやスズキさん、愛知ではトヨ
ちも働き盛りの年齢で戻ってこよう
て、少しでもお役に立てればと考え
クホールのように何でも吸い込んで
活力を維持するうえで、とても大き
と思うのかもしれませんね。地域の
ています。
たとえば京都には、本社を京都に
構えてワールドワイドに展開してい
いってしまう存在です。とくに若者
る個性的な企業がたくさんあります
F
D
A
採用で加わってくれて、それまで所
鈴木 やはり、東京一極集中は良く
ないという思いが根底にあります。
が、人口が減少していく中で地方の
など、地方都市間を結んでいること
禍で大きな打撃を受けましたが、今
17
年あたりからようやく回復してきた
15
大谷 地元に鈴与のような魅力的な
会社があるからこそ、そうした人た
40
いでしょうか。
※本編は 2025 年 10 月に実施した対談の内容を構成したものです。
Business Insights Vol.80
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I N T E R
YOHEI SUZUKI
創業時に使用されていた「 やまさんよ」
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