ビジネスインサイツ57
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多く数値的には少ない状況でした。今回、全社プロジェ クトとなり、新たなチャ レンジとして他部署に協 力を依頼し計画生産によ る効率改善も目指してい るところですが、垣根は 高く現在は部門でできる
ができる場作りの大切さ を実感しています」と語 る。 石原氏は「現在ではワ イガヤの場に様々な部署 のメンバーが集まってき ており、今までにない変
▲ 本長 直樹 氏
▲ 森本 正志 氏
しているという。
改善を着実に進めて、成
化が見られます。また、現場からの提案で上長が動き、 他事業部を巻き込んで取引先に工程変更の申請承認が通 り生産効率が上がったという、組織の垣根を越えた初め てのケースが生まれました。メンバーからも『こういう ことってできるんですね』という発言が出る大きな変化 で、事務局としても嬉しい瞬間でした。こうした活動の プロセスを通じてメンバーのものの見方、データの解析 など生きた教育、人材育成の場となっていると実感しま す。会社としてこういった場を作ることがいかに大事な ことか学びました」と語る。 事務局と共に活動を推進してきたJMACのチーフ・コ ンサルタント 島崎 里史は「今回のGTM活動の推進に は、プランをしっかり立てること、目標管理においては 実現するための道筋を一緒に整備することを心がけまし た。そのために、分析方法や情報収集などの改善推進に ついての知識のベースを作りながら、早く成果感を実感 できるテーマ設定や、職場別に若手メンバーが自身で進
果に繋げているところです」と次の課題を見据え活動を 一方若いメンバーが多く、調整が必要な小型設備を使 用して、少量多品種、タイムリーな対応が求められる、 機能樹脂事業部 生産第一部 部長 脇坂 広明氏は「私はス タート時、機能化学に在籍しており、その後、機能樹脂 事業部(以下機能樹脂)に異動となりました。機能樹脂 は合理化活動の経験が少なく、生産量も多く現業の忙し さがあり当初抵抗感はありました。時にはJMACが来る 日に少人数で準備不足のまま対応をすることも見うけら れました。反面、改善余 地は多いため、歩留りの 悪い工程を修正する事で 改善数値は上がり、成果 は上がっているものの意 識変革としては内容が追 いついていないという実
▲ 脇坂 広明 氏
められる育成テーマを置いたり、他事業部への働きかけ や垣根を壊すチャレンジが必要なテーマなど、バリエー ションを持たせ活動に広がりが出る工夫をしました。活 動を通して自分たちで考えるきっかけができ、ひとつ高 いステージからの問題意識が芽生えたと思います。もっ とこういう場づくりをして欲しい、教育機会が欲しいと いう積極的な言葉も出てくるようになりました」とその 変化を語る。
態でした。ただ、活動を進める中で問題点や課題を活発 に出す意識の変化は見られ、徐々に活動が浸透していま すが、まだまだ道半ばの状況です」と語る。
「できるんですね」 現場の気持ちが動き始めた
事務局で、設備・環境安全統括本部 エンジニアリング 部 エンジニアリング課 第2チーム 本長 直樹氏は「私は 現場のメンバーと年齢的に近いこともあり、同じ目線で 話ができると思っています。日々の仕事に追われている 現場が、仕事にやりがいを感じ目の色が変わっていくこ とで、生産性向上にも繋がるのではないかと感じていま す。活動を通じて、始めは発言をしなかった若いメン バーが意見を言うようになり、事務局として自由に議論
活動をさらに ドライブさせる!
2015年度は全社活動となって2年目、同社では活動をさ らにドライブする大事な年と位置付けている。森本氏は 「交替勤務体系のため、打合せも取れにくい環境下で、 問題点があった時もメールで情報共有する一方通行的な
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