[RDE_MgtCenter_news]#0059 「現場マネジャーは革新の推進役をも担う(R&D Index)」

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RD&Eマネジメント革新センター メールマガジン
2005年3月2日 059号  http://www.jmac.co.jp/rde/

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>>>トピック

 ▼ RD-Indexアンケート  
「革新活動の定着について(3)」(無記名式)にご協力をお願いします。
  
https://www.jmac.co.jp/rde/pages/rdi/rdi_index.html

>>>2月号の目次

【1】 お知らせ

【2】 懸念、雑念、老婆心シリーズ
   「革新活動定着のためにA」 

【3】 R&D Index -35 -結果概要-
   「革新活動の定着について(2)」

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【1】 お知らせ
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●2004年度会員向け先端手法セミナー 2005年3月開催

 ・東京 ・・2005年3月 22日 16:00〜18:30
 「実感ある成果を生むナレッジマネジメントとは(品質向上・期間短縮編)」
 
   ▼ 詳しくは下記をご覧ください。
   
http://www.jmac.co.jp/rde/pages/forum/ms04.html


●マテリアルフローコスト会計実務セミナー 【参加費無料】
 マテリアルフロ−コスト会計は、 2000年にドイツから日本に紹介され
 資源効率の向上とコストダウンの両立を図る新たな手法として期待され
 ている環境管理会計の手法のひとつで、実践手法と適用事例の報告
を行います。

  ・東京 ・・ 2005年3月7日  14:00〜16:30 東京コンファレンスセンター(品川)
  ・大阪 ・・ 2005年3月10日 14:00〜16:30 新梅田研修センター

  
  ▼ 詳しくは下記をご覧ください。
   
http://www.jmac.co.jp/evt/evt192.html

●JMAグループのフォーラム・シンポジウム

  ▼詳しくは下記をご覧ください。
 
http://school.jma.or.jp

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【2】 革新活動定着のためにA 
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今回は、「なぜ革新活動は定着できないか」というテーマの第3回目です。
第1回目に、革新活動を定着させるには、「革新活動のなかで、メンバーが
自らのメリットを感じられない」という部分をいかに変えていくかが重要だと
お話しました。今回は、それらの課題を克服する術と、それがなぜ定着に
つながるかについて考察してみたいと思います。

革新活動のメリットとは何でしょうか? 最も大きなものとして、事業成果を
あげる会社が多いと思います。コスト20%減、業務効率25%UPなど、財
務諸表に直接つながる成果を目標に革新活動を行い、メリットを狙うのは
会社としては当然のことです。
ただ、それだけでいいのでしょうか? 実際に革新活動を行うのは人であり、
特に革新活動の定着や次の革新活動への展開を考えると、事業成果を
狙うと同時に、それを行う人が活動の中でどう成長していくかという部分に
もっと着目してもよいかと思います。

■メンバーの自己成長が主体性を引き出し、活動の定着につながる

革新活動を行っていると、その過程で、大きく成長するメンバーがいます。
なぜ成長するのかは、もちろん一概には言えませんが、実感としては、
主体的に動いているメンバーほど成長の度合いが高いような気がします。
彼らに主体的に動いている要因をたずねると、「やっていること自体が面
白いから」という答えももちろんあります。ただ、自分自身の成長や役割の
変化を頭の中で描き、そのことを意識して革新活動に取り組んでいるうち
に自分自身の成長を実感でき、そのことがやりがいにつながり、主体的に
動くようになったというケースに結構出会います。また、そういう人ほど、どん
どんと革新活動を立ち上げていき、革新を持続・定着させていると感じます。

こういう状況を踏まえますと、今後は、革新活動の中で、事業的な成果目
標だけでなく、個人の自己成長の目標も計画の中におりこみ、革新活動
を進めていくことが大事になってくると思います。自ら計画を立てることによ
って、自分の長所・短所を理解し、今の水準とありたい水準を明確にして、
それをもとに計画を立て、革新活動と連動させていく。それが、事業成果
を狙うベクトルと自己成長を目指すベクトルの向きをより近づけることになり、
活動が個人のメリット感・主体性につながり、ひいては革新の定着・持続に
もつながっていくと思います。

逆に言ってしまうと、事業的な成果目標だけに注目して革新活動を進めて
しまうと、ともすると「やらされ感」でやってしまうケースも出てきます。その場
合、たとえ一時的に成果が出たとしても、それに携わったメンバーの主体
性水準はそれほど変わっておらず、そのため革新活動の継続が難しいこと
も十分ありえます。
では、どんな自己成長計画が主体性の向上につながるのか。開発・設計
に携わるメンバーの場合は、技術的な水準の向上もあるでしょう。また、顧
客理解度の向上もあると思います。ただ、最近、とくに重要であると感じて
いるのは、「意思決定」や「判断」に関して、今回の革新活動では、どの水
準を目指すかの目標設定をあらかじめ行って、計画に織り込むことです。
もちろん、メンバーが勝手に独自に判断するのではなく、全体の目標、上
位階層との意思疎通を図った上で意思決定、判断を行うことはあたりまえ
ですが。

これをやると何が変わってくるか。「意思決定」や「判断」を行うということは
イコール「責任」が生じます。責任が生じるということは、「言われたから参
加する」立場から、「主体的に参加する」立場に変わっていきます。しかも、
自ら計画を立てているのでなおさらです。また、主体的に動き、かつ意思
決定・判断の階層が下がるので、革新活動自体のスピードも上がる傾向
になります。さらに、「意思決定」、「判断」を行う立場になると、より自ら深
く考えて行動するようになります。そういう人が増えるにつれ、革新を行うと
いう活動自体が定着し、徐々に根付いていくのではないかと思っています。

■まとめ

定着を目指したありたい革新活動の姿のひとつとして、事業としての成果
目標と自己の成長目標が計画の中でリンクするようにつくられていて、自
己の成長目標を意識した上で事業としての成果を目指す活動をねらいた
いものです。それが、革新活動を通して、会社も成長し、かつ個人も成長
することにつながり、ひいては個々のメンバーが、自ら考えて革新活動を
進めていくところに結びつき、活動の定着につながっていくのではないで
しょうか。

 (JMAC コンサルタント 佐藤 公治)

  ▼本文に関するご意見、ご感想をこちらまでお寄せください。
  
http://www.jmac.co.jp/rde/pages/rdi/opinion.html

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【3】 R&D Index-35 「革新活動の定着について(2)」
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●第35回アンケート結果概要 「革新活動の定着について(2)」

今回のシリーズ(3回)では革新活動の定着化について、その取り組
み方の工夫点を探るべく企画しました。

Q1.「組織的革新活動の推進者はどういう人が担ってますか?」

 ・組織的革新活動は、多様な推進業務が必要となる
手間のかかる重要な仕事であるが、場の実際は「多
忙な部課長」や「部門マネジャー」が推進役を担わ
ざるをえないようだ。

Q2.「革新活動のために調査・研究している項目、よい方法を知りた
いと感じる項目は?」

・目標設定や、やる気の喚起、定着のさせかた等について、調査・
研究をもっとしたいという人が多い。

*まとめ*

「やる気の喚起」や「定着方法」などについては、今後、モチベーション
研究や組織科学・集団心理学等の分野での研究が進み、組織間の
情報交換が進めば、悩みが少しずつ解消されていくのではないかと
思われる。

 ▼調査結果の詳細はこちらをご覧ください。
  
http://www.jmac.co.jp/rde/pages/rdi/rdi0501.html



★第36回のアンケートは、
『革新活動の定着について(3)』です。ぜひご協力をお願いします。
 
https://www.jmac.co.jp/rde/pages/rdi/rdi_index.html

                 (集計締切:2005年3月10日)

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