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RD&Eマネジメント革新センター メールマガジン


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2000年11月22日 / 0011号 <毎月、15日発行>
編集/RD&Eマネジメント革新センター 広報サービス部
http://www.jmac.co.jp/rde/
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《 目次 》

【01】増収増益型商品開発:魅力ある商品作りを目指して
【02】ミニセミナー便り
【03】実務直結型実践研修によるRD&Eマネジメント力強化(11)

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【01】増収増益型商品開発:魅力ある商品作りを目指して

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最近、「勝ち組」「負け組」あるいは「二極化が進展し格差が拡大している」とい
う言葉を良く耳にする。実態はどうなのだろうか?会社四季報等の一般公開資料
で上場製造企業(1644社)の調査をしてみると98年度以降売上、営業利益共に
上昇傾向にある。この中で3年連続増収増益を果たしている、あるいは3年連続
売上高営業利益率が5%以上の会社は402社(24.5%)存在する。1/4の企業
が経営環境の厳しい中、売上や利益の拡大を果たしている。これらの企業は
どのような商品を世の中に送り出しているのだろうか?
(詳細については増収増益型商品開発セミナーテキスト(11/9・16実施)参照)
基本はメリハリの効いた商品を増収増益型企業は市場に投入している。いわゆる
チャンピオン企画(機能・性能他社以上、価格は他社以下)をしている例は少ない。
狙うべき市場を絞り込み、その市場の顧客価値を上げた商品が顧客から評価されて
いる。狙うべき市場を設定するには、市場を漠然と捉えるのではなく、市場を切る視点
即ちセグメント視点を明確にし、市場を細分化し自社にとり優位な市場を絞り込むこと
が重要である。
 顧客価値を高めるためには顧客プロセスを購入時―使用時―廃棄時まで含めて
分析し、顧客が気付いていない潜在ニーズを把握する事が重要である。潜在ニーズ
把握に当たっては顧客プロセス分析結果に対して4W1H変換を(Who,Where,
When,Why,How)実施し顧客価値を高めるプロセスを構築することがポイントである。
即ち、単に商品を提供するだけでなく、商品にまつわる顧客のライフシーンを創造
することが必要になる。これらのアプローチを市場把握力:Mと呼ぶ。
 次に、市場把握アプローチで顧客にとって魅力的な商品を提供できても、企業に
とって利益が出ない商品では意味がない。ここで重要となるのが、顧客にとっても
魅力があり、かつまた企業にとっても魅力のある商品を世の中に送り出すためにコスト
革新力:Cと技術革新力:Tが必要となる。コスト革新力は目標利益を達成するため
の力であり、技術革新力は要求機能、性能、仕様を達成するための力である。
 これら3つの力を開発の上流段階から同時一元的にマネジメントしていくことが重要
である。また、開発過程において市場環境の変化、競合の動きに応じて計画をアレ
ンジしていく必要性もある。
 上述してきた、M,C,Tを同時一元的・継続的にマネジメントさせることにより、
高感度商品を投入して行くことが「勝ち組」になるために求められている。
これらをJMACでは「増収増益型商品開発」手法として確立し、コンサルティングを
行っている。                                  (鈴木 亨)
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【02】ミニセミナー便り

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2000年1月18日開催 「CF(カスタマーフォーカス)による商品企画革新」
講師:JMAC 佐藤滋
<CF(カスタマーフォーカス)革新狙い>
*お客さまに積極的にコンタクトをしていくことによって、お客さまの声を聞き出し
ていくという日常的な構造レベルの改善活動を行う。
*お客さまを理解し、自社の革新ビジョンをお客さま毎に描き、我々はどういうこと
を提供していきたいのか、それを進めるにはどんな課題があるのか、革新方向
はどうなのかを整理しながら、CFとファーストリアクションをそれぞれの開発の
分野で展開する。
●開発設計CF革新は差別化のポイントとなる
*一般的動向として、現在のCS活動は事業を革新するレベルには至っていない
*開発設計は未だプロダクトアウト的発想が根強く残っている
*先進的企業はCSの本質を見抜いている
*開発CF革新は競争優位へ向けての差別化ポイントであり、本質的なCSで先
行することが勝者となる
●何故CFか
CF革新が、事業レベル、商品開発のあり方のレベル、日常的なお客さまとの接点
など、開発の姿を変えていく余地を多く持っている。
●開発設計におけるCFの狙い
 「お客さまの価値」を理解し、自らの製品開発、業務、サービスの革新を行い、お
客さまへの最適ソリューションの提案、顧客と一体となった付加価値創造、お客さ
まのニーズにタイムリーに応える技術力強化を行い、お客さま満足度向上と開発
設計業務革新の同時実現を図る。
<お客さまにミートした商品つくり>
●市場創出型企業を目指して
市場創出型企業に対して市場追随型企業がある。市場追随型企業は、コストと
納期に追われた設計、過剰な機能競争により、コストダウンで勝ち抜くしか道は
残されていない。
●お客さまにミートした商品つくり
*お客さまへの提案の際に、自らのビジョンを描けているか
*お客さま自身も、将来のことについては見えていないと考えた方がいい
*お客さまの要望がわからない開発というのは、開発を難しくしている
*本当にニーズがわかってくれば、自分達のビジョンを基にした開発ができる
●CF革新を実現する3つのプロセス(1)
*1つ目が、お客さまニーズをキャッチする、ニーズ把握プロセス
*2つ目が、お客さまの提案で他社に差をつける、提案プロセス
*3つ目が、提案の実現を確実にする、実現プロセス
●CF革新を実現する3つのプロセス(2)
  受注型の会社の場合は、お客さまの導入プロセスと自分達の業務(提案)プロセス
を描き、ここに、ニーズ把握プロセス、提案プロセス、実現プロセスの3つの視点で
CF革新を進めていくプロセスがどう折り込まれているのか検証する必要がある。
<事例紹介>
●先行プレゼによるお客さまニーズの発掘(自動車部品)
●顧客研究による群企画開発(リコー)
<CF革新の進め方>
●仮説提案(仮想カタログ)
セールスポイント、お客さまのメリット、使い方、基本仕様などを開発をする前に
作り、お客さまに先行提案することによって、お客さまのニーズを引き出す。
●顧客マップの作成
*お客さまの特性を、市場ポジションの理解
*見えているお客さま、まだ見えていないお客さま
●顧客価値分析
*お客さまの期待(customer Value)と提供したい価値(Our Value)の明確化
*我々が研究したいと思っている価値とのギャップ認識
●CF革新ビジョンの具体化(革新シナリオ)
*コストパフォーマンスの向上、お客さま満足度の向上の2つの軸で整理
*どういう製品開発をしたらいいのかを把握
●CF革新のポイント
*見えているお客さま要望と見えていないお客さま価値
*仮説提案による潜在ニーズの引き出し
*製販技連携力強化へ向けて、お客さま起点でターゲット共有化
*CFは開発設計が中核となった事業革新活動である

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【03】実務直結型実践研修によるRD&Eマネジメント力強化(11)

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 RD&Eマネジメント革新センターでは、メンバーの皆様への各種サービス
をはじめとする様々な活動を行っています。
 今回はそのひとつ、個別企業内で実施しているRD&Eマネジメント実践
研修から『開発力診断との組み合わせによる実践研修』をご紹介します。
 今、各企業では自らの方向性を見極めて俊敏なるイノベーションを実現し、
現在と将来に向けた事業貢献をより高めるための技術開発革新とその強化
が、一層重要な課題となってきています。
 総合的な開発力強化を進めるためには、例えば
1.開発工程の見えるマネジメントによる開発行動能力強化
2.源流からの商品開発プロセス革新による開発期間短縮
3.先行提案型商品企画による新商品プロセス革新
4.実務直結型の開発基盤整備と強化
などが必要です。
  『開発力診断』とは開発力を“企画力・技術力・組織力・遂行力”の総合力
として定義し、この4つの視点と日常業務運営・技術力向上・テーマ遂行・業
務比率などから総合的に診断するものです。
 この診断では、「開発力」 に関する課題や問題点について、企業における
長年の調査研究に基づいて構築してきた JMAC独自のデータベースをもとに、
実施企業の個別データを分析し、今後の開発戦略の方向性を提案します。
 診断の詳細については、回を改めてご紹介させていただきますが、診断の
内容は大きく、「アンケート分析」 と 「インタビュー調査」 により構成されてい
ます。
 診断の過程では、これらアンケート及びインタビューの実施を通して、診断
対象となる技術者の意識・関心を高めるという、診断の結果考察に至る前の
副次的効用があります。こうしたタイミングを逃す事なく今後のアクションにつ
なげる事により、次なる取り組みへのスタートを容易にする事が可能となりま
す。
 この開発力診断の結果から得られた重点課題を受けて、次なるアクションの
一つとして、それに合致した実践研修などを行なうケースも昨今増えてきてい
ます。即ち、
 1.診断過程における対象者一人一人の意識・関心の高揚、気づき
 2.診断結果による課題の重点化、共有化と議論の場づくり
 3.これらに叶う内容の実践研修を通した課題解決手法の実務上での習得と
  自らのありたい姿づくり、そして次へのステップアップ
といった連続的な取り組みが、日常業務の革新を通して、より高いレベルへの
チャレンジ、及びその実現へとつながって行きます。
詳しくはこちらをご参照ください。
http://www.jmac.co.jp/rde/kaihatsu/pages/shindan/kai.html

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☆第11回RD&Eコンサルティングインフォメーションセミナーを開催しています。
 詳しくはこちらをご参照ください。
 http://www.jmac.co.jp/rde/pages/action/cis00.html

申し込みはこちらのページからお願いします。
 https://www.jmac-annex.com/cis2000.asp


以上

※※※あとがき※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

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 このRDE_MgtCenter_newsは、RD&Eマネジメント革新センター
が配信する無料のメール配信サービスです。原則毎月1回配信します。

 今回は、現在メールアドレスを登録していただいているメンバーの
みなさまへ、メールをお送りさせていただきました。
 今後このサービスが不要な方は、ご面倒ですが、rde@jmac.co.jp
まで、その旨ご連絡をお願いします。
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ていただきます。
なお、バックナンバーを、ホームページに掲載する予定です。


上記内容に興味を持たれる方であれば、ご自由に転送・転載していた
だいてかまいません。
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までその旨連絡をいただければ、翌号より送付させていただきます。

      JMA&JMAC RD&Eマネジメント革新センター

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