2014年6月 170号 「自社技術の価値の源泉と向き合うことが自社ならではのイノベーションを生む」

2014年7月

陽射しが強くなり、初夏を感じる陽気になってきました。

我々が6/12(木)に開催するイベント「第18回 開発・技術マネジメント革新大会」の
日程も間近にせまってきました。

今回は、「グローバルRD&Eマネジメントの新潮流を探る」を基本コンセプトとして、
様々な企業の方に事例や考え方をご講演いただきます。

既に多くの方にお申し込みいただき、誠にありがとうございます。
各講演の残席があと僅かとなっておりますので、迷われている方は、
お早めのお申し込みをお願いいたします。


↓↓各講演の見所紹介映像はこちら↓↓

《大会概要紹介映像》
http://www.youtube.com/watch?v=8tB68vU-Hwg

《基調講演》
グローバルR&Dの価値創出に向けた「連携」と「協創」
〜日本の研究所が世界をリードする時代を目指して〜
 日本アイ・ビー・エム株式会社 
 執行役員 研究開発担当 久世和資 氏
 https://www.youtube.com/watch?v=jSVe7KaoX0Y

《特別講演》
アジアのエクセレントR&Dへの挑戦
〜環境変化・グローバル化の荒波を乗り越えて〜
 ハイアールアジアインターナショナル株式会社
 取締役 チーフR&Dオフィサー 土屋秀昭 氏
 https://www.youtube.com/watch?v=VTPY6DBF3Ig

《A-1セッション》
異なる事業分野の強み技術を融合した"ならでは価値"製品開発
 株式会社ダイヘン
 技術開発本部 企画部・通信技術開発部 部長 田中良平 氏
 http://youtu.be/gLIb-uxrNws

《B-1セッション》
グローバル開発時代の大部屋開発の進化 ~多拠点化、物理的スペース制限を取り払う大部屋~
 KAP-IT (iObeya)
 VP - Strategy Zal J. PEZHMAN 氏
 https://www.youtube.com/watch?v=aKKARQ6hlUk&feature=youtube.be

《C-1セッション》
若者たちが会社の未来を描く ~「未来創造プロジェクト」への挑戦~
 田辺三菱製薬株式会社
 人事部 眞部 史朗 氏
 https://www.youtube.com/watch?v=q7dQZlpH0y4

《A-2セッション》
大企業におけるイノベーションはどこから生まれるのか
~デンソーにおける新技術・新製品の取り組みから~
 株式会社デンソー
 技術開発センター 技術企画部 担当部長 沼澤成男 氏
 https://www.youtube.com/watch?v=3olSCpoTodE&feature=youtube.be

《B-2セッション》
南蛮渡来のKI(Knowledge Innovation)で壁を乗り越え世界に拡げる「和の力」
 ヤマハ発動機株式会社
 エンジンユニット コンポーネント統括部 ユニット技術部 ドライブトレイングループ 
 ドライブトレイン製技係 主査 皆川 聡 氏
 https://www.youtube.com/watch?v=MFTCKsVJHtg

《C-2セッション》
技術人財開発機能の強化に向けて ~Active & Direct 人財開発~
 株式会社日立国際電気
 人事総務本部 人財戦略部 主管 森 邦夫 氏
 http://youtu.be/jlZmidy_Zx4

※動画はYouTubeにて配信しております。
 会社のパソコンからYouTubeへの接続が禁止されている方は、
 申し訳ございませんがご理解ください。

(宇野 暁紀)


>>>6月号の目次

【1】自社技術の価値の源泉と向き合うことが自社ならではのイノベーションを生む
【2】セミナー・イベントのご案内


【1】自社技術の価値の源泉と向き合うことが自社ならではのイノベーションを生む

日本の産業界が活気を取り戻しつつある中、これまで抑制傾向にあった
新しい事業分野への挑戦や、先行技術開発テーマへの投資意欲も増してきて
います。
新しい事業価値創出の起点として企業の研究開発部門に対する期待はますます
高まっていますが、その一方で社会がここまで成熟化・高度化してきますと、
自社ならではの独創的な新規開発テーマを立案することは困難になっています。

たとえ将来ニーズに合致し、自社の保有技術でも実現可能な裏付けが取れた
としても、将来の成長産業分野には当然のようにたくさんの会社が目を付けており、
水面下では既に相当先にまで開発を進めています。
このような中で、製品化・事業化に成功したとしてもすぐにキャッチアップされ
供給能力と価格競争の勝負になってしまうでしょう。
新市場に比較的に早期に参入はできたものの、市場価格の下落が想定以上に
早く進んでいき、先行投資の開発費が回収できない事態に陥った事業をこれまで
に何度となく見てきています。

新規事業・新規開発テーマの創出における焦点は、今や将来ニーズや自社技術
との適合性は当たり前で、その先の「自社ならではの独創性」をいかに見い出し、
差別化の事業化・技術開発戦略を描けるかどうかになっています。

それは頭では分かっているものの、実際に「自社ならではの独創性」を見い出す
ことが難しい理由には様々なものがありますが、論点を絞るためにここでは技術
開発上のネックに限定します。大きくは2つのハードルがあると考えます。

1つは、本当の差別化に繋がる自社技術の価値の源泉が何であるかを社内でも
認識している人が少ないこと。
2つ目は、同質の価値観のなかで開発を進めているとその分野で優秀な技術者
であるがゆえに、ほかとは違う発想や着眼に至らないことです。

1つ目のハードルは、自社製品・既存図面や特許分等による表面的な技術の棚卸
だけではクリアできません。何故ならば、自社ならではの技術の価値の源泉とは、
今ではあまりにも当たり前に事業・製品に反映されており、一見すると目立った
特徴はないものだからです。
同じ要素技術を使っているはずで、設計図面上は他社もほぼ同じはずなのに、
何故他社より少し良いものがつくれるのか、このわずかな差の要因がどこにある
のか、「当たり前」の裏に隠されたその何かを、創業以来の事業経緯から振り返る
ことで深く考察することが必要です。

2つ目のハードルは、自由なブレーンストーミングやまだ頭のやわらかい若手技術者に
アイディアを募るといったやり方だけではクリアできません。何故ならば、制約のない
自由な発想は、むしろ子供の方が得意で、その前提条件としてひとまず実現可能性を
無視しているためです。その中にたまたま幸運にも実現可能性もあるアイディアがある
可能性はゼロではありませんが、そのマッチングに大きな期待はできません。
実現可能性もあり、なおかつほかとは違う技術的発想に至るためには、異なる分野で
長年 培われた実績のある確実な技術を、科学原理とメカニズムから学ぶことが重要です。
この異なる分野というのがポイントで、まずは他事業部・異なる研究セクションの技術で
使えそうなものを社内の有識者、ベテラン開発者にヒアリングするのが良いでしょう。
自分たちがこれまで「この技術はこういうものだ、ここが限界だ」という思い込みで
いたものが、ほかの分野では意外にもかなり以前から軽々とクリアされていることに
気が付ければしめたものです。

日本企業にはこれまで真摯に取り組んできた長年の技術蓄積があるはずです。
業界の技術トレンドに沿った華やかな最先端を追い求める技術戦略だけではなく、
一見すると枯れたように見える・地味な自社技術の裏にある価値の源泉に向き合い、
そこからむしろ必然的に生まれる「自社ならではの独創性」を追求した技術戦略を
描くことも重要ではないでしょうか。


(チーフ・コンサルタント 高橋 儀光)


【2】セミナー・イベントのご案内


◆6月5日開講
 開発力強化に向けた革新計画策定の進め方
 ~開発力診断の進め方~
  
 開発設計現場を変えていくために、現状実態把握方法、地に足の着いた改革プラン
 の策定方法、改革のスタートラインに立ってからの改革活動の進め方等を解説します。


◆6月12日開講
 第18回 開発・技術マネジメント革新大会
 ~グローバルRD&Eマネジメントの新潮流を探る~
  
 「グローバルRD&Eマネジメントの新潮流を探る」を基本テーマとし、
 グローバル市場で日本企業が勝ち残る為のRD&Eマネジメントのあり方、
 製品・技術革新・技術戦略、開発力強化、組織・人材革新等の事例を事例を含め
 ご紹介します。


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