KIメールマガジン『COMPASS』NO.134

2013年6月

2013年6月/NO.134

「仕事の渡し方を見直そう! 
~「阿吽の呼吸」の罠に陥っていませんか?~」

KIメールマガジン読者の皆さま

梅雨入りを迎え、蒸し暑い日々が続くようになってきましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目は何かと体調を崩しやすい時期です。
どうぞご自愛くださいませ。

さて、そろそろ6月ですが皆様の会社の新入社員の方達のご様子はいかがですか?
集合研修が終わり、既に職場でOJTでの育成を始めている会社もあるのではないでしょうか。
先輩である皆様としては、一刻も早く新入社員に仕事を覚えてもらい、戦力になって
もらいたいという願いを持っていると思います。

しかし、そうした願いに基づき実際に仕事を任せてみたものの、提出してきたアウトプット
(書類、電子データなど)はこちらが要求したものと違っていた...ということも往々にして
あるかと思います。
「まったく最近の若者は...」「何で事前に聞きに来ないんだ!」と気持ちが昂ることもあるかも
しれませんが、敢えて立ち止まってみましょう。
「自分は日頃周りの社員との仕事の受け渡しでは困っていない。それなのに何故だろう?」と
思った方、周りの社員は付き合いの長さから「○○さんならばきっとここまで要求しているん
だろうな。」と知らないところで意図を汲み取っているのかもしれません。
新しく配属されたメンバーは今まで一緒に仕事をしたことがないので、指示の文脈を埋める
ことが出来ずに文字通り受け取ってしまっただけなのかもしれません。
確かに仕事を受けた側にも問題があると思いますが、仕事を出した側の問題はいかがでしょうか。
これを機に、自分自身の仕事の渡し方についても振り返ってみませんか?
振り返りのポイントを以下の通り例示してみました。

1. 仕事の背景・目的を伝えていたか。
いきなり仕事の指示に入りたくなるかと思いますが、ちょっと待ってください。
そもそも目指している方向性がずれていたら、全く異なったアウトプットが出てくることに
つながるでしょう。
依頼する仕事の背景・目的を伝えて全体像が見えることで、細部に躓くことがあったとしても
自分なりに考え、工夫をして埋め合わせることが可能になります。
また、自分の担当した仕事が最終的にどのように使われるかが分かることは、本人の貢献
意欲を呼び起こし、動機づけにもなることでしょう。
仕事をお願いする際には、まず背景・目的の共有からしてみてください。

2. 具体的に何をすべきかを擦り合わせたか。
仕事を依頼した時に、既に何をすべきかは伝えますが、言葉だけで伝えるのは時として危険が
伴います。
ある用語を用いて説明をしても、自分が伝えたかった意味と、相手が受け取った意味は必ず
一致しているとは限りません。
例えば、「この問い合わせ書類、処理しておいて。」という指示があったとします。
ある人は問い合わせへの回答をして業務完了と考えるかもしれませんし、別の人は回答後に
文書をファイリングして業務完了と考えるかもしれません。
こうしたズレを回避するにも、手順や項目を双方が見える形でメモに取らせて粗々のイメージを
合わせ、かつ新入社員の不安を聞き出しておくことをお勧めします。

3. 具体的な納期を伝えたか。
「なるべく早く」や「暇な時でいいよ」という伝え方をしていませんか?
特にこの「暇な時」という指示の内容も、ずるずる後に引きのばして結果的に大きな突発事項に
なってしまうこともあります。
こうした事態を防ぐためにも、新入社員に「いつ頃に出来ると思う?」と投げかけてみてはいかが
でしょうか。
相手に納期意識を促し、また時間の見積もりを考える習慣をつけさせるきっかけにもなります。

4. 進捗を「見える化」して確認したか。
特に大事な仕事や足の長い仕事は、アウトプットが出来上がるまでの過程をブラックボックス化せず
に可視化することで、必要に応じて軌道修正を図ることが大事です。
この見える化も、仕事を任された側が見せに来るのを待つばかりなく、任せた側から様子を見に行く
ことも大事になってきます。
「全然出来上がったアウトプットがお願いしたものと違っている...」という事態は、仕事を出した側が
経過を見に行くことで事前に防げたかもしれません。

5. 役に立つ情報のありかを伝えていたか。
仕事をお願いされた側からすると、お願いした人が自分の側に常にいて、分からないことを都度確認
できるということが出来れば一番良いのですが、皆それぞれ仕事も抱えていますし、なかなかいつも
傍にいるというわけにはいきませんよね。
そのような場合に備えて、躓いた時に参考できる資料のありか、フォルダの名称、前任者などを伝え
ておくことも大事です。
先回りでこのような情報を伝えることは、「ここで躓いたために仕事が進みませんでした。」という時間
の無駄を防ぐと同時に、自発的に調べ周囲を巻き込んで問題解決をする仕事の仕方を身に着けさせ
ることに繋がります。

KIとは、計画、コミュニケーション、マネジメントスタイルや振り返り等の仕事のしかたを変えることを通じ
て職場の生産性を向上させる考え方や手法です。

そして、こうした想定外の事態が起きてしまった時こそ、成功体験の中で確立された自分自身の仕事の
癖を振り返る絶好の機会です。
こうした自分の仕事の仕方の振り返りから教訓を引き出して、職場の生産性向上につなげていきましょう! 

(文責 岡村 美香)


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