KIメールマガジン『COMPASS』NO.132

2013年3月

2013年3月/NO.132

「リーダーは身軽になろう」

KIメールマガジン読者のみなさま

今年の冬は、特に寒い日が続いています。北国では大雪に見舞われています。
「冬」「冬山」「白い雪」、、、学生時代にワンダーフォーゲル部(ワンゲル)に入って、
冬の山に挑戦していた日々を思い出します。

山といえば個人の山行やパーティでの山行といろいろな形で登ります。
パーティで登るときには、リーダーの判断が登山の成否、また時には生死の分かれ目で
大きな役割を果たします。
最近の山の遭難事故ではリーダーやガイドの判断が大きな問題として取り上げられる
ことも多くなっています。

私は、ワンゲルに入部してあちこちの山に合宿で行きました。
合宿ともなると大きな荷物を担ぎ、ある時は30~40㎏も担いで10日間位山歩き。
そんな時、リーダーだけが自分の軽い荷物(寝袋や着替え等)を担ぐだけで、
最後尾を飄々とついてくる。
朝も1,2年生が真っ先に起床し、朝食の準備をしてからリーダーを起こす。
本当に不公平だな、と心の中で思っていました。

ところが、自分がリーダーになってみると、その意味が分かりました。
悪天候、メンバーの不調、けが等の発生時にリーダーは正確に判断し、
目標(たとえば縦走、頂上到達、安全な下山等)を達成すべく最高の判断をしなければ
なりません。
そういう状態に陥らないように常にメンバーのコンディションを確認し、また天候を読み、
翌日の行動を判断する。
その為には自身の体力を温存し、コンディションを保ち、集中しなければならない時に
備えておくことが大切だということです。

さて、職場のリーダーを見てみましょう。
各チームにリーダーが任命されると思います。
上司は技術・知識・経験・人柄・今までのリーダーシップ等々を吟味してリーダーを
選任します。
本人の能力は高いので、いろんなことを処理でき、かつ責任感が強いので、いろいろな
ことをしようとします。
今までの自分の仕事の他に、更にメンバーの仕事に対しても気にかけたり、助言したり
という場面も出てきて、一層忙しくなってしまいます。
最初はこれでもいけるかも知れません。
しかし、自身の仕事が忙しくなってきたり、メンバーを支援することがどんどん増えてくると
結果として、メンバー全員とのディスカッションの時間さえ無くなったりしてしまいます。

でも待ってください!
リーダーが全部を引き受けて、全てのことをするのは不可能です。
リーダーが忙しすぎてメンバーと話す時間がない、また多くの案件を引き受けて(カカエモン)
になり、にっちもさっちもいかなくなって、リーダーが正常な判断ができなくなったとしたら、
それこそチームが遭難してしまいます。

メンバーの報連相を余裕を持って受け入れることができて、リーダーが落ち着いて
判断できてこそ、チーム全体の仕事がうまく回っていくのです。

そのためには、リーダーが本当にやるべき仕事(役割)だけをリーダーがやり、それ以外の
ことは止めてしまうか、あるいはメンバーに振り分けることも必要になってきます。
メンバーも、振り分けられた仕事をやっていく中で成長していくのです。

たとえ今すぐに、それができなくとも、「チームにとっていい状態」をメンバーと共有し、
実現するための道筋(作戦ストーリー)を立て、上司とも相談・共有化(合意と納得)して、
実現に向けてメンバーと実行していくことがリーダーの役割だと思います。

抱え込んで、全てを自分で行うという間違った使命感を排除し、自分の余裕を作りだし、
メンバーをリードして、かつ協働して業務遂行を果たしていく。
そんなリーダーにあなたもなってみませんか?
まずは「身軽」をキーワードにして。

(文責 山本 文忠)


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