KIメールマガジン『COMPASS』NO.112

2011年7月

2011年7月1日/NO.112


技術サービスKI~チームの成長が笑顔を招く



KIメールマガジン読者のみなさま

今日は、短納期で、また、やってもやっても突発的にテーマが入ってくる技術サービスでのKI活動について、紹介致します。

<技術サービスの現状>
社では新商品Pを発売しました。この新商品は、その特徴を生かすためには、顧客の用途に合わせた配合を組み、その配合物の試験データの採取が必要になってきます。
数多くの顧客毎の用途があり、販売量アップのためには技術サービスは欠かせません。
テーマは顧客から支店または営業所の担当に伝えられ、技術サービス依頼書になって研究所に入ってきます。課長が依頼内容を確認し、リーダーに渡します。

リーダーは大まかな作業手順を考え、担当に振り分け配合検討や試験を行い、そのデータを依頼先に返します。その業務の特徴は、やや手のかかる配合検討や、簡単な試験でも一様に(超)短納期であり、また後から後からテーマが舞い込み、メンバーもてんてこ舞い。
メンバー各人にリーダーからテーマが与えられるので、お互いのテーマを知らず、業務の偏りがあっても手伝うこともできない状態でした。

<ある日、メンバーはつぶやいた>
ある時、一人のメンバーがつぶやきました。「毎日、毎日試験片を引っ張ったり、引き裂いてみたり、、、その仕事も終わったと思ったら、また舞い込む。しかもこんなに忙しいけど何のためにやっているんだろ。私の仕事は役に立ってる?手伝ってもらおうと思っても他のメンバーも忙しそうだし。こんな仕事を黙々と定年までやっていくのかなぁ。」
与えられた仕事を黙々とやっていては真の技術サービスにはなりません。

<そこでKIの出番です!>
一番大切なことは、目的・目標をきちんと把握することです。
まず、メンバー全員で事業部の事業計画と自分たちの仕事が、どの様な関係にあるのかをバラシました。
事業計画20XX年度売上額OOO億円、用途はA、B、C、、、X、主要顧客、顧客の開発物、必要なデータという様にバラシていったのです。
すると、昨日やった試験や配合が事業計画に一本の糸で結びつきました。

当たり前と言えば当たり前のことですが、事業戦略と毎日の仕事のつながりが見える化できたことは大きなことでした。
メンバーから「ああそうか。おれたちの仕事は事業推進に欠かせないんだ!」
「用途は同じでも、この顧客なら、依頼書に書いてある試験項目より、こんなデータをとったらやったらいいのではないか」「この用途なら、この試験データは別にやっている試験データで代用できる」などとの発言が出てきたのです。

さらに全員で、個々人の担当している仕事のバラシを行い、見える化をしたところ、意外と業務や技術の重複があることもわかりました。一挙に全員の技術・知識の向上ということにはいきませんでしたが、ミーティングの中で技術バラシを全員で行うことで技術の習得が徐々にできていきました。
納期についても各テーマをバラスことで業務の見積もりを行い、計画の精度をアップすることができました。

<KIの大きな輪>
さらに大きかったのは、このミーティング内容を支店・営業所のメンバーと共有化したことです。
KI活動の中で作り上げたアイデアを顧客に提案したことによって、テーマ件数の減少や開発に直結したデータを提供することができ顧客での開発が大きく進捗することにもつながりました。
つまり、研究所、支店、顧客の三位一体の活動にしたことによって量の問題、質の問題を解決していったのです。

今までは、朝に一方的に仕事を与えられ、黙々と仕事していたメンバーも直接、顧客を訪ね、技術的な打合せをこなすようになっていきました。
このCSの変革によって売り上げが伸びたことは言うまでもありません。
突発的な業務が多く、しかも短納期の一見計画など作っても無駄なように見える技術サービス業務こそ、腰を据えて、背景・目的、ワイガヤミーティング、技術バラシをきちんと行うことが重要だということです。

<チームの成長、人の成長とビジネスの成長につながる>
メンバーの成長を示す出来事を最後に書きましょう。
リーダーが研修で長期間不在になることがありました。
その間、あのつぶやいていたメンバーがしっかりとリーダーの代役を果たしたのです。
研修を終えたリーダーが職場を表現した絵は、以前はリーダーだけが上げていたバーベルを全員で上げるものに変わっていました。

以上

(文責 山本 文忠)

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