ビジネスインサイツ JMAC40周年記念特別号
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- 脱自前 ・ オープン化で
とができれば︑物流効率が格段に
トの世界でいうと﹁パケット﹂の
最適なサービスを
提供していきます
アップします︒また︑コロナ禍に
ようなものですね︒中小事業者も
おいて︑ ﹁ 物流を止められない ﹂
含めて︑国際間で一緒に使ってい
ということも再認識しました︒
くものでなければなりません︒パ
実は︑日本のトラック輸送事業
ケットのような輸送単位ごとにそ
者は 万数千社あり︑ほとんどが
のまま運べる状況にすること︒国
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中小事業者です︒彼らなくして物
が変わると積み替えます︑などと
流は成り立ちません︒しかし︑大
いうことにならないように︑それ
手物流会社と彼らとで統合プラッ
がそのまま国境を越えられること
トフォームをつくれるかというと
が必要です︒三つ目は︑それを共
山ほど課題があります︒どうすれ
通のプラットフォームとして活用
ば彼らも乗ることができるオープ
していくということ︒ ﹁デジタル
ンなプラットフォームを︑フィジ
データの共有化 ﹂ です︒
カルな面でつくり上げることがで オープン化という考え方は︑日
きるのか︒実現していくために︑
本人にとっては目新しい発想では
私どもの研究所をはじめ︑産官学
ありません︒ずいぶん前からビー
で準備をしているところです︒欧
ル業界や食品業界︑コンビニなど
米でもこの研究が盛んになってい
で も 実 現 し て い ま す︒ 物 流 の ト
ます︒ フィジカルインターネット︑
1949 年 生まれ。73 年 富 士 銀 行入行。 みずほコーポレー ト銀行 (現:みずほ銀 行) 常務取締役を経て、2005 年ヤマト 運輸入社。2011年ヤマトホールディン グス代表取締役社長、2015 年同社会 長、2019 年特別顧問を経て、現職。
ラック事業でも﹁ボックスチャー
共同配送の考え方を加速させるタ
一般社団法人ヤマトグループ総合研究所 理事長
ター事業 ﹂といって︑中ロットの
イミングがきていると思います︒
荷物を︑ ﹁カゴ車単位で︑共同で
つのキーワード
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運ぶ ﹂という取り組みが 年前か
ら行われており︑利益を生み出す
(きがわ まこと)
フィジカルインターネットを語
事業として︑すでに成り立ってい
木川 眞 氏
るとき︑ つのキーワードがあり
ます︒
頭に申し上げた︑脱自前です︒二
ハードルは高くない︒ただし︑今
つ目は﹁ 標準化 ﹂ ︒インターネッ
まではそれが ﹁ 部分最適 ﹂ であり︑
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Business Insights
ます︒一つは﹁オープン化 ﹂ ︒冒 日本企業にとってオープン化の
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