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新工場建設

 新工場建設は、一般的に以下のステップで推進される。

  1. 企画構想:経営課題を解決するための、新工場のありたい姿(改革コンセプト)を描く
  2. 基本設計:改革コンセプトの実現方法を具体化し、生産システム全体像を設計する
  3. 詳細設計:基本設計案を詳細化し、ものづくりの業務プロセスに落とし込む
  4. 工事管理:工事予算および工事日程に沿って工事を推進させる
  5. 操業管理:新工場の試運転や運用ルール説明など、工場立ち上げ時の混乱を回避する

 新工場建設では、単なる工場建屋のリニューアルにとどまらず、生産システムそのものの一新が求められる。各拠点の生産編成をはじめ、内外作編成やロジスティクス、新工場における生産設計・生産方式・生産管理方式など、ものづくりの仕組み全体の最適化を検討する。

 したがって、企画構想段階で明確な改革コンセプトを提示することが、プロジェクトの推進に重要な指針を与えることになる。改革コンセプトを描くには、以下の視点でありたい姿と現状のギャップを認識することが第一歩である。

1.顧客視点でのギャップ
品質、価格(コスト)、リードタイム、需要変動への対応など

2.自社視点でのギャップ
マザー工場としての期待、商談の場としての見せる工場、BCPなど

3.従業員満足視点でのギャップ
はたらきやすい職場環境、安全性の確保など

4.社会的要求に対するギャップ
環境対応、コンプライアンス、地域活性など

(文責:亀ヶ森 昌之)

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