TPM鉄則51【最終回】:KYK・KYT、フェイルセーフ、フールプルーフの活用

 ゼロ災を実現するために日常の生産活動を行う中で、オフラインおよびオンラインで各種ツールを使って、安全予防保全を実施しましょう。

災害予防のツールの活用、訓練・措置を行う

 災害が起こってしまったら、徹底的に原因を追求し、再発防止につなげることは当然です。ただし、これは結果系のゼロ災対策です。それに対し災害を出さないように予防する要因系のツールの活用が重要です。
 危険予知活動(KYK)とは、現場で作業開始前にあらかじめ危険を想定し対策を立てることで災害を未然に防止する手法です。また、危険予知トレーニング(KYT)は事前の訓練として、イラスト・図などによって作業に関係する危険個所や危険行動の直接要因を視覚的に見つけ、その対策を考えます。
 フェイルセーフとは、設備が故障しても必ず安全な状態になる仕組みや構造をいいます。またフールプルーフとは人が操作や作業ミスをしても災害にならな
い仕組みや機構のことです。人を災害から守るには、「設備の安全化」と「人の防護」があり、設備の安全化が困難な場合には、左のような保護具に頼ることになります。
 安全靴はモノにつまずいたときに大事に至るのを防ぎ、ヘルメットは狭く天井の低い場所で頭を保護します。面倒がらずに、決められた保護具は必ず着用するようにしましょう。

災害予防のツールを駆使してゼロ災達成

 以上をまとめると、ゼロ災害を達成するには、次のような点が重要といえます。
・KYK・KYT、フェイルセーフ、フールプルーフなどの徹底実施
・安全・作業ルールを守り、決められた行動・保護具を着用する
・指差し呼称を習慣化して注意を喚起する

今回で「TPM鉄則集」はいったん一区切りとします。TPM活動での悩みごと、困りごとがありましたら、TPMオンライン編集部にぜひご一報ください。今後の記事の参考とさせていただきます。

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