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HOME > 知恵ぶくろシリーズ > 業務改善の知恵ぶくろ > 第3回 あるべき姿と現状の差異を見える化する


第3回 あるべき姿と現状の差異を見える化する

務改善における「差異の見える化」


シニア・コンサルタント
永井 敏雄

業務改善を推進する際、 あるべき姿の業務モデルと現状の業務モデルのGAPを明確に把握することが重要です。、このGAPの内容が改善活動のテーマとなり、推進していくことになります。
あるべき姿と現状の姿の差異として捉える対象としては、以下の5つが重要な対象となります。

1.業務機能の有無
2.業務機能の分担構造
3.業務間の情報リレーション
4.業務ルール(業務基準)
5.管理メッシュ・サイクル

見える化された業務改善

これらの5つの差異について、代表的な内容を説明します。

1.業務機能有無
業務機能有無の差異は、 (1)機能戦略上、新規に業務機能を保有する必要がある、(2)実施されるべき業務機能が実施されていない、(3)付加価値のない過剰なサービスによる業務機能による差異が代表的な内容となります。 (1)は、競争優位なポジションを確保するための改善となり、(2)および(3)は、業務効率・業務品質を向上する対象となります。

2.業務機能の分担構造
業務機能の分担構造の差異は、 (1) 業務機能の集中/分散の差異、(2) 役割・責任の不明確からくる属人的分担構造による差異が、代表的な内容となります。業務機能の集中化メリットは、量的背景が作られ、負荷の平準化を図り易いことと、統制範囲が一本化され、業務の標準化が促進され易いため、業務の効率化が図れることになります。一方、分散化のメリットは、顧客の要求にフレキシブルに対応し易く、顧客に対するレスポンスが早くなります。分散型を適用した場合、分散ロケーション独自のやり方になり易く、業務効率を低下させる場合が多く見受けられます。したがって、業務特性を見極め、集中/分散の適正化を進める必要があります。

3.業務間の情報リレーション
3.業務間の情報リレーション 業務間の情報リレーションの差異は、(1)情報送受信タイミングの差異、(2)情報送受信項目の差異、(3)情報送受信ルートの差異、(4)情報送受信方式の差異が、代表的な内容となります。情報リレーションが適正に行われていないとチェック、再入力等の付加価値のない業務が発生する原因となります。事業運営上、必要となる情報の約6〜7割は、予め設定されたリソース系のマスター情報となりますので、リソース系のデータ管理が重要となります。業務を実行する起点(トリガー)は、情報を受けた時点となると解釈し、業務設計をする際、データ中心のアプローチ(DOA=Data Oriented Approach)をすることが、今後、重要となってきます。

4.業務ルール(業務基準)
業務ルールの差異は、(1)業務基準項目・基準値の差異、(2)承認ポイント・項目・タイミング・ルートの差異が代表的な内容となります。業務基準が明確に設定されていないと、業務は標準化されず、業務効率を低下させます。基準値が適正に設定されていない場合も同様です。昨今、内部統制強化やSOX法対応を迫られていますが、承認ポイントを無闇に設定すると業務効率の低下やリードタイムが長くなるので、業務品質が担保できる必要最低限の承認ポイントを適正に設定することが重要となります。

5.管理メッシュ・サイクル
管理メッシュ・サイクルの差異は、業務ルールの差異と分けて捉えることをお勧めします。代表的なものとしては、生販サイクルが挙げられます。供給精度の向上と在庫削減を図るために、月次サイクル・月バケット(メッシュ)で対応していた需給コントロールを週次サイクル・週バケット(メッシュ)で対応するなどが一般的に行われている内容となります。管理メッシュ・サイクルを見直す場合、短サイクル化することが多く、業務量は、増えるように思われるが、短サイクル化することで、変更対応やイレギュラー対応が低減することが多く、結果として、業務効率を低下することは、少ないと思っても間違いありません。


以上、あるべき姿と現状の差異について、把握すべき差異対象を中心に述べてきましたが、業務改善を進める上での参考になれば幸いです。



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