∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


RD&Eマネジメント革新センター メールマガジン


∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

2001年9月27日 / 0021号 <毎月、15日発行>
編集/RD&Eマネジメント革新センター 広報サービス部
http://www.jmac.co.jp/rde/
-----------------------------------------------------------
《 目次 》

【01】夢をなくしたエンジニアに明日はあるのか?
【02】増収増益型商品開発マネジメント(Cセッション)
【03】環境配慮設計への取り組み(Dセッション)   
【04】ミニセミナー情報

-----------------------------------------------------------

【01】夢をなくしたエンジニアに明日はあるのか?

-----------------------------------------------------------
 日本では、バブル崩壊以降、物が売れない時代が続いています。友人に「何か
買いたい物あるか?」と聞いても「もう、買いたいものはないよね!」と言う言葉が返
ってきます。本当に買いたいものがなくなって、売れないのだろうか?確かに景気が
悪く、金銭的な余裕がないのも事実です。うる覚えだが、昔読んだ本にこんな一節
があった。「欲望をなくした文明はいずれ滅びる・・・・」
 子供の頃を振り返ってみよう。テレビでは「鉄腕アトム」や「宇宙家族ロビンソン」など
が放映され、ロボット、空飛ぶ車、宇宙ステーションが夢の世界であり、図工の時間
に未来の絵をかいても、「家のある高層ビルに空飛ぶ車で帰って行く」ような絵を描い
ていたと思う。そんな子供が大人になって、会社に入ったとき、丁度20年から30年
ぐらい前(1970年代)、車は馬力を追求し、家電製品は便利さを追求し、消費者も
もっと早い車、もっと便利な製品を求めていた。会社に言っても「頑張ってスポーツカー
を買おう」「今度の車はターボ付で150馬力だよ!」とか「新しいステレオを買おう」
「今度のアンプは200Wだよ!」と言う会話から欲求に満ちていたと思う。消費者であり、
開発者であるエンジニアたちもそんな欲求を持ちながら開発していました。そんな
時代であるから、エンジニア自身が、自らもっと「高い性能を」「もっとかっこいい製品を」
そのための、技術のブレークスルーを繰り返していた。
 現在はどうだろうか?売れている車と言えば、7人乗りのワンボックスカーでお世辞
にもかっこいいとは言えず、「7人ゆったり乗れるから」「みんなで旅行にいける」
「そんなに、馬力はいらない」全く夢のない車である。個人的な意見であるが、車と
言えば「速い、かっこいい、やっぱりフェラーリに乗りたいね」(「ラッキョウ?みたいな車
には乗りたくない」)
 そんな夢しか持っていないエンジニアに、消費者に夢を与える開発ができるのだろうか?
多分できないと思う。
 それでは、なぜこんな時代になったのか考えてみよう。原因は2つあると考えられます。
まず第一に、横並び教育からくる中位安定志向。「そんなに高くなくとも、みんなと同じ
くらいの位置で、安定していたい」と思う意識。ある面では、ユニクロ現象やブランド志向
も当てはまるかもしれない。
第二に、技術の進歩による物理的限界、燃焼効率上の馬力の限界や材料の強度限界
といったもの。また、顧客の要求性能を満たしてしまった(時速400kmで走れる車を作っ
ても走る道路はないし・・・・)そういった、要因もあるかもしれない。
 それでは、このままエンジニアが、「他社並みの製品」「できる範囲での技術開発」に
終始していていいのだろうか?本来ならば、もっとやらなければならないこと、やりたい
ことがあるのではないだろうか?中位安定志向で限界に挑戦しない人間はエンジニアと
言えるのだろうか?そう言う意識で開発に取り組んでいる結果として、他社が売れた製品を
出せば、追いかけるとか、ちょっとデザインを変えて出しています。その結果、夢のない
製品で売れなくなっているのではないでしょうか?
 また、エンジニアの本質としては「自己満足」売れる売れないよりも、「この技術を開発
したのは俺だ!」と言う、満足感で仕事をしているのではないだろうか?(マーケットイン
よりプロダクトアウトだと言ってもいいと思う)
 それでは、この現状を打破するにはどうすればよいだろうか?
若者を引っ張っていくべき、「鉄腕アトム世代」がもっともっと夢を持って仕事をしなけれ
ばいけないのでは?エンジニアの原点回帰は「夢を語る」ことであり、「夢を伝える」こと
ではないだろうか?もしかしたら、達成できないから夢であり、達成できるものは夢ではない。
ただし、自分が達成できなくても、次の世代、その次の世代が達成できたとしたら、
それは今の世代にとっての夢ではないだろうか?「鉄腕アトム世代」が夢を語り、
夢を託す出発点にたたなければならないと思う。その出発点に立てない限り、
日本のエンジニアは、もっと上位志向の強い、中国のエンジニアに追い越され、
さらに、米国のエンジニアにはどんどん突き放されていくだろう。
 エンジニアの原点回帰の鍵を握る世代は、これを読んでいる皆さんではないでしょうか?
                       (原田 敦)
-----------------------------------------------------------      

【02】増収増益型商品開発マネジメント(Cセッション)

-----------------------------------------------------------
このコーナーでは、6月開催いたしました、第5回開発・技術マネジメント革新大会
の各セッションの要約を、紹介させていただきます。
----------------------------------------------------------- 
1.各企業(製造業)収益動向とJMACが考える勝ち組み企業の定義
バブル崩壊後の日本の経済成長率は、周知の様に93年から96年までは緩やか
にプラス成長してきたが、97年を境にマイナス成長に転じ99年にようやくプラス
成長に戻ってきました。これに沿うように、製造業の98年度の売上-4%(対前年比)、
営業利益-23%(対前年比)もともに98年度は大きく落ち込んでいます。
(統計月報2000年8月号より)これらの状況下、97年?99年まで3年連続の増収増益
を達成しているか、あるいは3年連続で売上高営業利益率5%以上を維持している
企業が一部・二部上場の製造業中25%程度です。(1644社中402社:会社四季報
2000年夏号より)全体の動向からみると、これだけの企業数があることは二極化であり、
また「勝ち組み企業」であるといえます。これらの企業への複数の事例調査を行った
ところ、特長としては、事例のいずれにおいても以下を同時実現しています。
1.市場把握力
 狙う市場を明確にし、ニーズの徹底把握を行い製品の上市対象に特化
2.コスト革新力
 売価(買って頂ける価格)?利益(自社が必要な利益)=目標原価(もらえるコスト)
とし、目標達成に向けたコスト構造改革とその達成
3.技術革新力
 自社技術とアライアンス・アウトソーシングの、明確な使い分けによる製品特長の実現
4.開発マネジメント力
 上記1?3をバランスさせタイミング良く、市場へ投入するための意思決定の
スピードアップやトップダウンによる強力な推進
本セッションでは、上記四つの同時実現を行うための五つのポイントについて
活動事例の紹介を頂いた。
2.増収増益型商品開発の活動事例企業事例      オムロン株式会社
 ?商品革新活動により売上・利益の倍増を達成?
オムロン株式会社では、社憲を「われわれの働きでわれわれの生活を向上しより
よい社会を作りましょう」とし、これを実現する経営の基本精神として「顧客満足の
最大化」「たえざるチャレンジ」「株主からの信頼重視」「個人の尊重」「良き企業
市民の実践」「倫理性の高い企業活動」の6つを上げています。そして「機械に
できることは機械にまかせ、人間は創造的な分野での活動を楽しむべきである」
という企業哲学のもとに、社会ニーズや課題を追求し、最適化社会の実現にむけ
てチャレンジし続けています。
 今回、事例紹介頂いたセンサ事業部は、センサ、スイッチ、リレー、表示器、PLC
まで豊富な商品ラインナップを揃えている事業体です。事例の対象は「FA用光電
センサ」で、FA市場向けの製品なので過酷な使用環境と合理的な価格を要求され、
従来からVE活動が継続的に行われています。まさに成熟領域と言える商品を対象
にし、従来に比べ約二倍の急速な売上拡大を達成した活動について紹介頂きました。
成果としては、性能の倍増、部品点数半減、部品種類数半減、そして売上・収益が
倍増されているが、具体的な数値(増収額、原価、性能値)や開発項目については
本稿では伏せさせて頂きます。
1.商品革新活動の体系
 増収増益を得るには市場ニーズ対応、コスト革新、技術革新の同時実現による
製品革新が必要です。商品革新活動を行うにあたって、開発コンセプトを顧客満足
の最大化とし「得:コストパフォーマンスの提供」「楽:使いやすさの提供」「優:優
れた性能 環境に優しい」に展開、これを根底に「製品・生産技術革新」「市場・
顧客のニーズ把握」「コスト革新」の三つとこれを繋ぐ「コンカレント型開発マネジ
メント」の四つを設定しこの体系下で活動を推進しました。
2.取り組み内容
 当初から性能倍増(従来比の検出距離2倍)とコストパフォーマンス提供(従来以下)
などがうたわれており高いハードルを超えることを要求されています。これらの目標
を達成するには従来のやり方では到達し得ない、つまり習慣を打破することが必要
とされます。このため、以下の五つをかかげ徹底しました。
 1.スタンス:3つくす
  「3つくす」とは、見つくす、考えつくす、やりつくすの三つです。これを行動の基準
に置き、市場把握、コスト革新、技術革新にのぞむスタンスとして徹底し、ゼロから
の発想を行うことを新しい習慣としました。また、「3つくす」を自問自答し(本当に
やりきったか、もう無いか)次のアクションに移ることでモレの無い課題解決が
できました。
2.共通の考え方:顧客視点
市場・顧客のニーズ把握を徹底するということは、顧客視点に立つということです。
この活動では参加メンバー全員が顧客訪問を行い、ニーズ把握と製品のコンセプト
設定に参加しました。これにより、今までややもすると抽象的にニーズだといわれて
いたことが、具体的な仕様や数値として展開され、またコンセプト決定に全員が参加
したことにより、自分で見て納得して実行することで要求仕様、原価、開発期間
などの目標にこだわりが持て、また共通のものさしが持てる様になりました。
3.検討視点:コスト開発
 コストは下げるものではなく、新たに開発するものとし、「ゼロから出発 なんでもあり」
という高い自由度の視点から検討を加えていきました。特に、これにより従来はあまり
行っていなかった「コストの為の先行技術開発」に本格的に取り組むことができました。
4.検討プロセス:ゼロからコストデザイン
 発想を転換するために、コスト目標を削減値として置かずに、もらえるコストとして
絶対値を設定しました。つまり、もらえるコストの範囲であれば使ってもかまわないと
いうことになります。この目標設定に続き、コスト発生要因調査(今のコストになって
  いる前提条件、制約を洗い出す)改革視点(前提条件・制約条件を解除しもらえる
  コストの範囲におさめる)、シナリオ作成(課題を明確にし、実現する姿を明確にする)
を行いました。これにより、全てを必要性から設定でき、難度の高い技術開発や生産
技術開発、大幅な工程の変更に対して具体的な課題展開を行い、予め必要な検討
やリソースの設定を行い目標の達成にむけた行動計画の展開・実施が可能になりました。
5.フォーメーション:三位一体(設計・生産技術・購買)
コンカレントに開発を行うには、参加者間や部門間での壁を取り除かなければなりません。
これはコンカレントという掛け声をかけることでなく、実際に行動をともにすることです。
本活動では全員参加での顧客訪問以降?量産までを、共通の目標と共通のものさし
を持ち、シナリオを共有することでコンカレント推進をスムーズに行えました。
 これら五つのポイントを確実に実行することにより、かつて経験したことの無いような
高いハードルであっても達成できる方策展開ができます。オムロンではこれを総じて
「勝利の方程式」と呼び新しい習慣として定着させています。  (宮澤 毅)

-----------------------------------------------------------

【03】 環境配慮設計への取り組み(Dセッション)   

-----------------------------------------------------------
1.富士通の環境への取り組み
  富士通では、経営会議(主宰:社長)の下に環境本部を設け、環境担当役員
  統括の環境対策委員会を組織化する等、全社的推進体制を構築するとともに、
  環境行動計画を策定し、連結対象の204社を含むグループ全体で、環境対応
  に取り組んでいます。
2.製品開発関連の環境への取り組み
  特に、動脈系の取り組みとしては、以下の項目を推進しています。
  (1)製品開発・設計段階における環境対応
    a.グリーン製品の開発推進
    b.LCA(ライフサイクルアセスメント)技術の導入
    c.リサイクルを考慮した包装技術の開発
    d.有害物質の使用自主抑制
  (2)グリーン調達の推進
3.製品開発への環境対応の考え方
  環境配慮型(環境負荷の少ない)製品を開発するにあたり、"開発・設計の
  早い段階から対応すること"と"できる限り、設計者の工数負荷を少なくする
  こと"が重要と考えます。
  そこで、富士通では、"何でもかんでもやるのではなく、できるものからやる"
  という考え方に基づき、以下のような施策を講じています。
  (1)評価ツールの簡素化・標準化(LCA評価、解体性評価等)
  (2)データベース化(環境負荷DB、グリーン購入DB等)
   その結果、"製品機能設計と同時期に、しかも少ない工数で評価できる"設計
   環境を実現しています。具体的には、3D?CADで、スピーディにかつ実用
   的に使用できる評価ツールを自社開発し、設計DR時に適用しています。
4.ノートPCへの適用事例
  新型ノートPCの開発にあたり、この評価ツールを適用し、LCA評価(環境
  負荷試算等)、解体性評価(解体シミュレーション、解体時間算出等)を
  実施した結果、たとえば、LCA評価では、評価工数だけでなく、解体
  指示書の作成工数等で、大幅な低減効果(△80%以上)を得ました。
5.今後の適用に向けて
  評価ツールとして解決すべき課題は、以下のとおりです。
  (1) 再生コスト、廃棄コスト等の環境コストへの対応
  (2) 解体手段が異なる他業種製品への対応
  (3) 化学物質の算出・調査仕様の共通化への対応(グリーン購入DB)
  (4) 業界の標準化に準拠した環境ラベルへの対応
6.まとめ
  環境対応(環境配慮設計)は、地球環境負荷低減のため、もはや、やらな
  ければいけない状況にあると認識しています。そこで、どうせやるなら
  "早くやった方が勝ち!"だと思います。企業として、早期に環境対応への
  ガイドラインを策定し、推進体制を整え、ツール開発等のしくみづくり
  (システム化)を行うべきだと思います。ただし、どこまでやるかについては、
  "初めから完璧を追究せず、できることからやり、しかも負荷をかけないやり方
  でやる"のが肝要かと思います。               (清水 孝行)
 
-----------------------------------------------------------

【04】ミニセミナー情報

-----------------------------------------------------------
'01/8/31「第6回開発設計技術革新に関する実態調査報告」 講師:JMAC野元 伸一郎
●調査の概要
●調査結果に基づく提言
※上記については、6月28日付けメールマガジン(#0018)とほぼ同じ内容になって
いますのでそちらをご参照下さい。
●調査結果の概要
<過去3年間のR&D投資規模の推移>
・全体の1/4の企業がR&D投資規模を拡大(R&Dに対する期待の高さ)
・電子機器・部品、精密機械、電気機器等の業種が、他業種に比べ、R&D投資
比率が高い
<技術開発に対する今後の投資姿勢の考え方>
・技術開発の投資姿勢として、減少傾向の事業所は少ない
・投資拡大傾向の高い業種は、電子機器・部品、金属製品
<事業成長率について>
・電子機器・部品、通信・ソフト、精密機器は2桁成長の企業が多く存在するが、
 全体的には事業成長率は低く、マイナス成長の企業が3割を超えている。
・R&D比率の高い企業ほど、事業成長率が高い。
<自社、自事業を取り巻く環境変化>
・「低価格化」「市場の飽和/限界」の中、企業間の競争はますます激化している。
・その中で競争力の維持、強化のための「グローバル化」「開発期間短縮」等が
急務となっている。また一方で、「環境問題への対応」も待ったなしとなっている。
<開発力の現状(軸別)>
・技術力、組織力、遂行力に関しては、高いと認識している事業所と低いと
認識している事業所は拮抗している。
・企画力に関しては、低いと認識している事業所がかなり多い。
・開発力の分布はふたこぶ型(前回は正規分布型)である。
・前回より平均点は上がった(前回は9.5点、今回は9.8点)。
・開発力の高い業種は、「通信・ソフト:12.6」、「電子機器・部品:10.5」
 「素材:10.5」、「機械:10.1」、「自動車関係:10.0」であった。
<開発設計テーマ、業務工数配分>
・1997年に比べ、先行開発へ投入している工数は若干増加しているが、
 不具合対応工数は逆に増加している。
・派生製品開発への投入工数が減っているということから開発テーマ数は減少
していると思われる。
<開発設計におけるQCD実態>
・開発設計におけるQCD向上に対する要請は、QCDのどれをとっても、ほとんどの
 事業所で、年々厳しくなっていると答えている。
・開発期間短縮の要請が特に高く、先行開発の重要性を訴えている事業所が多い。
<開発設計部門における日常の問題点や困りごとについて>
・開発設計部門の忙しく混乱した状態や若手の育成に関する悩みは変わっていない。
<開発設計テーマ推進上の問題点や困りごとについて>
・開発着手段階の検討不足や日程計画に関する問題意識が高い。
<開発設計部門における技術力向上に対する問題点や困りごと>
・「先行した技術開発にパワーが割けていない」、「技術蓄積の仕組みが弱く、
 なかなか技術財産化できない」という回答が上位にきている。
<デジタルエンジニアリング(CAD/CAE)?現在の3D?CAD台数比率>
・3D?CADの台数比率は自動車関係の高さは目立つが、その他の業種ではまだ
 バラツキが大きい。
<デジタルエンジニアリング(CAD/CAE)?3年後の3D?CAD台数比率>
・総じて、3D?CADの導入については、各業種とも積極的である。
・特に自動車、精密機械、電気機器は、3年後に30%以上の企業が3D?CAD
 に100%置き換える予定とのことである。
<ソフトウェア部門の抱える課題>
・ソフトウェア技術者は年々増加している(外注活用問題も抱えている)
・ソフトウェア品質問題を抱えている企業が多い
・様々なソフトウェア設計改善手法があるが、最近はCMMにトライしている企業が多い。
<研究開発・技術部門における外注業務委託の状況>
・研究開発・技術部門では79.2%の事業所が業務委託をしている。
・外注委託が進んできて、「開発スピードが外注の実力で決まってしまう」、「手配
 業務主体になり、社内の技術ノウハウがなくなってきた」という問題が大きい。
<固有技術をキーとしたアライアンス状況>
・60.6%の事業所が、固有技術をキーとしたアライアンスを行っている。
・提携先とは、「品質基準の差異」、「提携技術部分のブラックボックス化」、
 「提携先の選択基準」がない等、様々な問題を抱えている。
<R&Dに期待されている重要な価値>
・6つの価値創造革新領域とも、約70%の事業所が「問題」、「やや問題」と回答。
<開発設計の顧客指向への取り組み>
・「顧客や市場の潜在した要求の引き出し」「顧客や市場への先行した提案」や
 技術者の顧客研究、市場研究」といった積極的かつ自主的な取り組み姿勢と
 行動が求められている。
<技術革新のマネジメントに関する取り組み>
・技術革新に対する意識はTOPから集団まで高いが、成果としての技術
 高度化は、不満が大きい。
<組織的な革新活動の現状水準>
・中期経営計画・方針管理等の満足度は高いが、一方で事業革新ビジョン、
 戦略アクション俊敏組織づくり等への不満度が高い。
●開発力の高い企業の特徴
・R&D投資規模は増加傾向
・収益性が高い
・新製品売上高比率は高い
・先行開発、新製品開発への投入工数比率が高い
・開発設計テーマ数は増加傾向
・QCD革新に向けてCE、連携をうまく進めている
・日常の問題点、困り事では、その部門のミッションやリーダーシップに差がある
・開発設計テーマの推進上の困り事では、開発目標の具現化、見える管理
 の推進に差がある
・技術力向上という点ではベテランと若手の技術ギャップ、新技術への追随性
 に差がある
・顧客指向マネジメントがうまくいっている
・技術革新のマネジメントではトップ主導で推進
・組織的な革新活動では、自社のミッションに基づき、他社とのベンチマークを
 積極的に行いながら、革新活動を実施、成功させている

※※※あとがき※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

★RD&Eセンターメンバーの方へ

 このRDE_MgtCenter_newsは、RD&Eマネジメント革新センター
が配信する無料のメール配信サービスです。原則毎月1回配信します。

 今回は、現在メールアドレスを登録していただいているメンバーの
みなさまへ、メールをお送りさせていただきました。
 今後このサービスが不要な方は、ご面倒ですが、rde@jmac.co.jp
まで、その旨ご連絡をお願いします。
不要のメールをいただかなかったみなさまには、次号以降も送付させ
ていただきます。
バックナンバーはこちら。
http://www.jmac.co.jp/rde/pages/mail/index.html

上記内容に興味を持たれる方であれば、ご自由に転送・転載していた
だいてかまいません。
また、本メールマガジンの購読を希望されるかたは、rde@jmac.co.jpまで
その旨ご連絡をいただければ、翌号より送付させていただきます。

      JMA&JMAC RD&Eマネジメント革新センター

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※