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渡邉 聡
「製造業のサービス化」で事業成長を目指す

第6回 「製造業のサービス化」を取り巻く企業の現状

 前回、ミラノでのセミナーを通じて感じたことをお話ししました。ともに成熟社会を迎えた国における共通点や課題も見られました。今回は、国内の実態に目を向けてみたいと思います。

 2016年は、JMAグループがCSを提唱して25周年の節目の年です。そこで私たちJMACのCS・マーケティング/セールス革新センターでは、「顧客接点戦略実態調査」を実施しました。そこから見える「製造業のサービス化」を取り巻く企業の現状について、今回はお話しします。

「顧客接点戦略実態調査」の目的

 本調査は約100問で構成され、JMACとお取引がある企業を中心にアンケート形式で行いました。

 調査は、以下のような内容について各社の実態を把握することを目的に実施しました。

  • 自社らしい価値を提供するための戦略を立案・実行しているか
  • 顧客接点機能別の改革実態はどうなっているか
  • 顧客接点をトータルでとらえる企業はどれくらいあるか

 なお、回答は151社からいただきました。

「製造業のサービス化」に関わる結果(概要抜粋)

 今回は調査結果の中で、本コラムに関わりのある部分を紹介します。

(1)製品・サービスのコモディティ化は進んでおり、差別化は一層難しくなってきている

 回答企業のうち「そう思う」「ややそう思う」を合わせると67%がコモディティ化が進んでいると感じていますが、75%は脱却、差別化が難しいとしています(グラフ1)。

col_watanabe_06_01.png

(2)製造業でサービス化を検討・取り組んでいる企業は一定数あるが、成果が出ていない企業もある

 回答企業のうち「そう思う」「ややそう思う」を合わせると製造業のサービス化を検討したことがある企業は68%、取り組んでいる企業は61%ですが、成果が出ているのは34%にとどまっています(グラフ2)。

col_watanabe_06_02.png

(3)自社接点を中心としたお客様の生活や業務シーンの実態把握はできているが、自社との接点以外については十分に把握できていない

 回答企業のうち「そう思う」「ややそう思う」を合わせると60%企業はお客様の実態や課題を把握していますが、自社接点以外の把握は30%と少ない(グラフ3)。

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(4)アフターサービスにおいて、顧客の体験価値の拡充が提供しきれていない

 回答企業のうち「そう思う」「ややそう思う」を合わせると顧客の気づいていない体験の広がりをサポートできている企業は30%、顧客の気づいていない満足・不満を掘り起こして体験価値を向上させている企業は26%です(グラフ4)。

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調査結果から読み取れること サービス化が進むも「体験価値」の創出が不十分

 今回の調査結果から次のようなことが読み取れます。

  • コモディティ化が進み、製品・サービスそのものの差別化が難しくなっている状況において、突破口として製造業のサービス化を検討、あるいは実施してきている
  • しかし、なかなか成果が出たとは言い難い状況の企業が多い
  • 一方で、製造業のサービス化の重要な要素である「体験価値」について、自社接点以外の体験把握や体験価値創出の重要なプレーヤーであるアフターサービス機能の役割発揮が不十分となっている

 これまでの自社での取組みがどのようなものであったのか、今一度振り返る機会としていただければ幸いです。JMACは、今後のチャレンジ、あるいは再チャレンジに役立つ内容をこれからも提供していきます。

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コンサルタントプロフィール

渡邉 聡

CS・マーケティング/セールス革新センター シニア・コンサルタント

渡邉 聡

1996年 JMAC入社。CS・マーケティング領域におけるコンサルティング活動に従事。主にCS経営推進、CRM、サービス競争力強化、サービス生産性向上、オペレーション・業務改善、顧客接点人材育成といったテーマで企業の変革を支援している。長年にわたるサービス業のコンサルティング経験を活かし、近年は製造業のサービス化について注力している。共著に『仮説検証型マーケティング(リックテレコム)』『サービス産業におけるサービス品質向上(日本科学技術連盟)』『お客様対応業務における品質管理(日本能率協会マネジメントセンター)』など。


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