ページの先頭です

ガイドメニュー
  • JMAC GLOBAL
  • English Site
  • お問合せ
  • サイトマップ
  • よくある質問

69 生産設計と材料取り、材料費の計算

材料取りの上手・下手(収率)と、歩留(取代、不良廃棄)が材料費を決める 材料取りの上手・下手(収率)と、歩留(取代、不良廃棄)が材料費を決める

生産設計で部品図から素材図や一品図を起し、定尺材に貼り付けて「板取り、材料取り(ネスティング)」を行います。この貼り付け作業の上手・下手によって、材料収率(定尺面積・容積と板取りした一品図の面積・容積の合計との比)が決まります。
歩留は、材料取りされた素材を加工(取代を削る)し部品に仕上た面積や重量と、素材との比を言います。また不良廃棄の数と、投入された素材数量との比も歩留に勘定します。取代の少ない素材形状にすること、不良が出ない部品形状と不良を出さない加工方法を提案することが、生産設計の役割です。

歩留や材料収率は、材料費に大きな影響を与えます。材料費の大半は、製品設計で部品図を描いた・・・材質、形状・寸法・・・時に指定されます。歩留・収率は、定尺材で捨てられる部分や取代で部品にならない部分、そして材料代と加工費を背負って捨てられる不良廃棄部分で構成されますから、部品図からすれば、本来無くて良い“無駄な部分”です。この無駄な部分の割合を減らすこと・・・時には歩留・収率の無駄が材料費の5〜10%を占め、2〜3%しかない利益を圧迫している・・・が、生産設計の重要な役割なのです。

無駄な部分を極力減らし、利益確保と増加に寄与する歩留・収率改善が、現場でのその都度材料取合せ、個人の技能に依存する加工方法で、達成出来るはずはありません。事前に検討した施工要領とそれを実現させる生産設計で、〔槁玄率を確保する材料取りの管理・・・収率95%以上でないと出図出来ない仕組み、など・・・、⊆菎紊鯡気す・加工をしない加工法の・・・切断線や鋳肌をそのまま使う・・・図面指示、I堽匹鯣生させない明確な加工・組立図面指示、によって無駄な材料費を削減し、利益確保に貢献するのです。

1.部品図・一品図による材料取り 1.部品図・一品図による材料取り

製品設計は、製品の完成状態を図示したものです。その部品図も仕上がり寸法の公差を指示しますが、加工代や、材料歪み、溶接縮みなどは当然のことですが示されません。それは、製造上の条件によって変わりますから、どんな設備を使って、どのような加工条件で加工するかの「製造条件表」に従って「一品図」や「加工図」で指示されます。
細かな話ですが、この製造条件表の内容が、材料取りの寸法指示とそして原価に微妙な影響を与えます。公差の下限を割込めば不良品になるので、どうしても公差の上限や仕上代を残した材料取りになりがちです。しかし公差の下限を狙って製造条件を設定しても製造出来る実力を持った企業と、安全目の上限で製造条件を設定して製造する企業では、生産量が多くなればなるほど、その原価優劣は歴然として来ます。

部品図から、製造条件によって部品の材料取りをするための「一品図(素材図)」を起こします。一品図は、加工代や歪み、縮み代などを考慮して、企業の製造力に応じて・・・製造力が弱いと駄肉が沢山付いた・・・設計がされます。
この一品図を定尺材に貼り合わせ(ネスティング)て、材料取りをします。この時、使用価値のない端材や残材を出さないように目標収率を設定して、目標以下の材料取りを認めない、「板取図(切断図)」を出図させない管理体制が必要です。一つ一つはそれほど大きな金額ではありませんが、部材点数がまとまると無視出来ない金額や原価割合となります。
図:材料取りと目標収率管理の例

2.生産計画による取合せの範囲と量の設定 2. 生産計画による取合せの範囲と量の設定

目標収率を満足させるには、同じ製品の部材を取り合せるだけでなく、生産計画の時期が同じ製品を取り合わせて量を確保することです。

同じ材質で同じ板厚や径の材料から部材を切り出す時、同じ部材をまとめて取る方法・・・つまり生産計画の一週間分とか一か月分をまとめて取って収率を確保するやり方・・・だと、仕掛が増えます。収率を確保しながら仕掛を増やさない方法は、生産計画から同じ時期に生産する製品の部材を抜き出し、一枚、一本の定尺材に張り合わせて材料取りをすることです。

しかしこの方法だと、生産計画の製品組合せによって材料取りの組合せを、何時も変える必要があります。理想的かもしれませんが、毎回材料取りの組合せを目標収率になるように考えるのも手間です。
生産計画の平準化・・・同じ物をまとめて作るのでなくマブシテ作る・・・によって、ある期間内の生産タクト(何分に1台作るか!)と生産順序(例えば、A,A,B,C,A,A,B,C・・・)は固定化されます。このタクトと生産順序に合せて切断工程の生産順序(切断機別生産のパターン)を設定し、定尺材の取合せを月次計画段階で決めるのです。

勿論その前提は、『平準化計画、平準化投入、平準化生産』の原則を守ると言うことです。生産計画の組合せや順序を毎回任意に変えるなら、材料の無駄を出さない、余計な仕掛を持たないためには、材料取りもそれに従って毎回変える手間を惜しんではならないと言うことです。

3.歩留・収率と材料費の計算 3.歩留・収率と材料費の計算

材料費は歩留・収率を加味して、各製品の面積や容積などの割合で配分計算されます。
今仮に一枚の平板にA部材2枚を取る板取だとすると、各部材の材料費は平板の原価の1/2を負担する・・・細かく言えば、スクラップ代を差引いた分・・・計算になります。B部材は一枚から3部材取れるとすると、1部材当りの原価は平板の1/3になります。

これが取合せの改善でA,B、Bが一枚から取れるとすると、組合せ以前は二枚の平板からAが2枚、Bが3枚だったのが、Aは2枚で変わらないが、Bは4枚となり収率が上がります。そしてその分各部材の材料費負担が低減します。単純に計算しても、5÷6=83%に・・・部材当りでは約3%・・・低減することになります。
全てこんな簡単に行くはずはありませんが、しかし目標収率を置いて管理する効果は大きいと言えます。

VEなどの検討で材料費を計算するとき、面積とか重量の削減量に材料単価/屬筬圓魍飮擦靴藤孱点果を計算します。これ自体間違えではないのですが、収率を考えて評価することが大切です。
文字通りの重量当り単価だと、端材、残材で捨てられる部分が無視されている・・・その部材に負担させていない・・・ことになります。平均的な収率で割引いて計算した単価だと、実際の収率との差が後で問題になります。計算上は成果が出たようでも、実際の板取数量が変わらなければ、端材、残材の量が増えただけに終るかもしれません。
材料費を計算する時は、くれぐれも収率を考慮して計算することが大切です。

生産設計で材料費の大本(材質、数量、重量、形状、などは製品設計で決める)を決める訳ではありませんが、板取の収率によって端材、残材として捨てられる量が変わりますので、目標収率を置いて板取を管理することは、材料費の削減に大いに成果があると言えます。

このページのトップへ

お問い合わせは、E-mail:info_jmac@jmac.co.jp(03)3434-0982 まで